歴史

日本開国: アメリカがペリー艦隊を派遣した本当の理由

1854年、ペリー提督は大艦隊を率いて浦賀に再来航し、その威容をもって日米和親条約を結ぶ。しかし、その後の修好通商条約の締結は“ノンキャリ”領事ハリスただ一人に委ねられた。開国の目的は日本との交易ではなく、中国市場との距離を縮めるべく立案された…

歴史の余白 日本近現代こぼれ話

歴史と聞いて思いつくのは、授業で習う国の歴史というか歴史の表通り。しかし全てのものには歴史があって、表通りに対して裏通りというか、重要ではないかもしれないがそういうものもあるということは頭の隅に入れておきたい。ちなみに余白を埋めていくよう…

古城秘話

城の歴史は凄絶な人間絵巻である。――北は松前城から南は鹿児島城まで全国三十の古城にまつわる伝説を鮮やかな語りでよみがえらせる。(amazonより) 南條範夫の城にまつわる短編集。著者特有の情念に満ちた語り口の伝承、伝説は雰囲気があって素敵。 古城秘…

日本の古代道路を探す―律令国家のアウトバーン

日本の古代道路について、どのように計画され機能していたか、またどうやって探すかまで丁寧に書かれている。フィールドワークの方法まで書かれている本は初めて読んだ。タイトルに偽りなし。面白かったのは上総/下総の国名の逆転について。というのは、国の…

決定版 邪馬台国の全解決

中国史書特有の記述法を元に資料を解読し、邪馬台国の場所を解く本。邪馬台国への距離という軍事機密ともいえる情報を正直に書くわけがないとか、当時の常識を踏まえて納得のいく箇所もあるが、こちらの勉強不足もあって著者の主張がどこまで正しいかを判断…

倭の五王

5世紀頃の中国の登場する倭国の五人の王、讃、珍、済、興、武について、それぞれの時代のアジアの状況や歴史書を細かく見直しつつ、日本の元となったであろう勢力について、考察を重ねている。誰がどれに比定されるのかというのがもっとも興味のあるところだ…

日本発掘! ここまでわかった日本の歴史

2015年迄の日本考古学界の現状というか進捗状況を、旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古墳時代、古代、中世それぞれの専門家が述べた講演の書籍化。 本書では縄文時代の章(小林達雄)が飛びぬけて面白かった。このくらい熱がないと他人の興味を引けない。日…

風土記からみる日本列島の古代史

「風土記の世界」より、もう少し内容について詳しい本。そこに描かれる神々の姿や人々の生活について詳しい。 何かの本で卑弥呼の正体とされていたミカヨリヒメがちょっとだけ出ていた。 新書883風土記から見る日本列島の古代史 (平凡社新書) 作者: 瀧音能之…

風土記の世界

日本で最も古い書物と言えば「古事記」「日本書紀」が挙がるが、「風土記」もまた713年に発せられた命令への地方からの回答(解)なので、回答時期によっては「日本書紀」よりも古いものもあったかもしれない。かもしれないというのは「風土記」のほとんどは…

忘れられた日本人

宮本常一のエッセイというか、調べたこと。 歴史の表に現れることのない農村の人々からの聞き取りを丹念に記録することで、点に過ぎない一人一人の話が積もり積もって線となり面となり、徳川の時代から明治新政府へと移り変わる頃の日本の民俗の姿が浮かび上…

ハーバード日本史教室

ハーバード大学の教授陣へのインタビュー。日本について勉強している人たちだけあって、示唆するところは的を射ている。ただインタビュアー(著者)の日本上げがひどく、興醒め。せっかくの機会なんだからもっと面白いこと聞けよ、という。 ハーバード日本史…

東大生が身につけている教養としての世界史

実は世界史をちゃんと勉強したことがない。高校の授業で少しやったくらいで、覚えているのは担当のシロタ先生がすごく優しく教える先生だったこと、なぜか「イスラム教の開祖はマホメットではなくムハンマド」ということだけには異常なまでのこだわりを持っ…

女系図でみる驚きの日本史

古典好きな著者が古典を読みつつ作っていた系図から見ることのできる驚きの日本史。中世は胤よりも腹が重視されていて、女性の地位の低下と思に胤重視の現代に至る、という話を雑学多めでお伝えする新書である。内容は下記の通り。 平家は本当に滅亡したのか…

銃・病原菌・鉄(上・下)

ニューギニア人の友達から聞かれた「なぜヨーロッパ人がニューギニア人を征服し、ニューギニア人がヨーロッパ人を征服することにならなかったのか?」という疑問からはじまった、ジャレド・ダイアモンドの文化論。 タイトルの「銃・病原菌・鉄」は旧世界が新…

ヨーロッパ「近代」の終焉

ヨーロッパの歴史をざっくりと再確認した上で、これまでのさまざまな認識が限界を迎えていることから、新しい時代に入って色々考えなきゃならんよね、という本。 1992年の本だから、古く感じる面もないではないが、現代に至るまでに変わった点が少ないのか全…

あなたの知らない千葉県の歴史

あなたの知らない千葉県の歴史 (歴史新書)作者: 山本博文出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2012/07/05メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログを見る

歴史でわかる科学入門

歴史でわかる科学入門 (ヒストリカル・スタディーズ08)作者: ウィリアム・F・バイナム,藤井美佐子出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2013/12/13メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

一四一七年、その一冊がすべてを変えた

二千年前に古代ギリシャで記されたルクレティウスの「物の本質について」を中世に再発見した人の話。 世界史には疎いので歴史の主舞台が古代ギリシャからローマ帝国へどのように移っていったか、またローマ帝国初期に異教徒であったキリスト教がどのようにし…

ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界

1284年6月26日に130人の子供たちが行方不明になったという歴史的事実について、残っている伝承、記録、ハーメルンという都市の成り立ち、当時のハーメルンの置かれた状況などを手掛かりに解明していく本。 中世ドイツという、私にとっては何も知らないとっつ…

江戸の都市伝説

ハーンの「怪談・奇談」が面白かったので続けて読んだ短編集。内容はいろいろなところから寄せ集めていて知らない話も多かったが、現代語訳なので、なんとなく古臭さが足りない。江戸の都市伝説 (河出文庫)出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/07/01…

日本書紀の謎を解く―述作者は誰か

本書は日本書紀の研究の歴史に始まり、音韻、文章、編集方法などから日本書紀にまつわる謎を解いていく。 各章の始まりに挿入されるメルヘンな文章は気持ち悪いが、発音の分布、文章の書き方のクセ、編集のクセなどから分析し、書記を著した人が複数いるとい…

中世日本の予言書―“未来記”を読む

予言書というと私たちの世代には何と言ってもノストラダムスの創世記である。1999年もとうの昔に過ぎ、アンゴルモアの大王は空から降ってこなかったわけだが、その昔、「ノストラダムスの大予言」の本を読んでいて怖くなった兄がベランダから本を投げ捨てた…

古代は輝いていた〈1〉『風土記』にいた卑弥呼

以前読んだ本のシリーズ。内容は、出雲の国譲りは旧政権から新政権への政権移動、もっといえばアマテラスたちは出雲政権に属す、対馬あたりの人たちであり、その後アマテラス勢力は筑紫を中心に台頭し、邪馬台国を形成していったのではないか、という話。ち…

はじめての民俗学

民俗学とはどういうものか。ハレとケとはどういうものか、柳田国男と折口信夫の考え方はどう異なるのか、基本的なことを教えてくれる。民俗学は古いもの、田舎に遺るものから掘り起こすもの、というイメージがあったが、もちろんそれも大事だが、都市に人が…

屋根の日本史

竪穴式住居から城郭まで、屋根職人が語る文字通り日本の屋根の歴史。当たり前だが屋根の見方が違う。 例をいくつか挙げると、例えば、瓦屋根は仏教伝来と共にやってきた当時の最新技術であった。にもかかわらず一般に普及しなかったのは、堅固な瓦は同時に防…

異形にされた人たち

塩見鮮一郎による、徳富蘆花が貧民窟を訪れた話をまくらにした書き下ろしのほか、被差別民についてを主としていろいろまとめた本。 話題は多岐にわたるが、サンカ、穢多、非人、長吏、その他「四民平等」で忘れられた、かつて差別された「異形の人」たちを追…

古代は輝いていた〈2〉日本列島の大王たち

万世一系を建前とする日本の王朝だが、歴史の遺物をつぶさに調べると九州に大和王権とは別の王朝が浮かび上がってくる。資料として挙げられるものを見る限り著者の九州王朝説は無理な話ではない。もっとも不利な証拠は並べないだろうからそう思えるのも無理…

なぜ八幡神社が日本で一番多いのか

島田裕巳の新書。 通っていた小学校の裏の方に八幡神社があったので、自分にとっては八幡神社、もしくは沼袋や高円寺にあったので氷川神社あたりが身近だが、世の中にはいろんな神社があるんですね。 副題の「最強11神社」というのはバカっぽいので外した方…

日本人と日本文化

司馬遼太郎とドナルド・キーンの対談。両者の初対談。内容は濃いが読みやすい。司馬遼太郎が披露する歴史のエピソードを訂正できる外国人なんて、ドナルド・キーンぐらいのものではなかろうか(適当)。当人同士は初めてにもかかわらず古い知己と語りあって…

歴史とは何か

E・H・カーの新書。E・H・カーが1961年にケンブリッジ大学にて行った講演を文章化したもの。 カー曰く、 歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話である 基本的にこの言葉を本一冊にわたり長長と…