日本開国: アメリカがペリー艦隊を派遣した本当の理由

1854年、ペリー提督は大艦隊を率いて浦賀に再来航し、その威容をもって日米和親条約を結ぶ。しかし、その後の修好通商条約の締結は“ノンキャリ”領事ハリスただ一人に委ねられた。開国の目的は日本との交易ではなく、中国市場との距離を縮めるべく立案された「太平洋ハイウェイ(シーレーン)」構想が隠されていた―米側の史料をもとに、開国のシナリオを練った中心人物アーロン・パーマーの動向を描きながら、日本に開国を迫ったアメリカの真意を明らかにしていく。本書は、今日にいたるまで一貫するアメリカの対日・対中政策の原型を描き出した「新・開国史」である。

 編年体というほどではないけども、幕末に起こった出来事の中から主に開国にまつわる話を抜き出してまとめた本。アメリカ側の情報が多い。
アヘン戦争を見たアメリカが、時代に乗り遅れてはならぬと構築しようとしたのが「太平洋シーレーン」で、そのための日本の開国だった。というのが本書の拠る説。細かく説明されていて納得。