2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

1984年

ジョージ・オーウェルの長編SF。いわゆるディストピア小説。ソ連を連想させる全体主義国家によって分割統治され、毎日全ての行動を監視される近未来世界を描いている。主人公は体制に抗って更正施設で洗脳を受ける。「2+2=5」とか出てくるのもここ。 同じオ…

イニシエーション・ラブ

乾くるみの・・・小説。 合コンで知り合った二人が順調に愛を育んでいくが・・・ってこれ恋愛小説ですね。ミステリだとおもてはいけない。中国人みたいなタイプエラーをしてしまったが、とにかくミステリではない。そう思えば腹も立たない。 ただ、この小説…

夜市

恒川光太郎の中篇小説集。大学生のいずみは高校で同級生だった裕司に誘われ、夜市へと出かける。道中で話を聞くと、裕司は小さい頃に夜市を訪れており、それが今夜も開かれることを学校蝙蝠からきいたという。一旦は呆れて帰ろうとするいずみだったが、公園…

模倣の殺意

中町信のミステリ。 七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。世を儚んでの自殺として処理されたが、坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり…

球界のぶっちゃけ話

愛甲と言えばロッテ、ロッテと言えば初芝なわけですが、その愛甲猛による球界ぶっちゃけ話。 看板に偽りなく、選手の話、球審の話、新人の話など暴露というほどではないが人前にはなかなか出てこない、ぶっちゃけ話という表現がぴったりな小話で面白かった。…

妖人奇人館

渋沢龍彦の随筆。 歴史の教科書には載らないけど知らないのは勿体無い、そんな人物を紹介するエッセイ。変態による変態の本、というほどおかしくはないが、1971年に発行された頃にはかなりの内容だったのではないかな。以下内容。 地獄の火クラブの主宰者 女…

写楽殺人事件

高橋克彦のミステリ。 謎の絵師といわれた東洲斎写楽は、一体何者だったか。大学助手の津田も、ふとしたことからヒントを得て写楽の実体に肉迫する。そして或る結論にたどりつくのだが、現実の世界では彼の周辺に連続殺人が起きていた。 明石散人の本だった…

マジックミラー

有栖川有栖の長編ミステリ。 双子の兄弟が殺人犯?しかし兄の妻が余呉湖畔で殺されたとき、兄は博多、弟は酒田にいてアリバイは完璧だった。やがて第二の殺人。兄弟のどちらかが被害者らしいが、死体からは頭と手首が失われていた。犯人の狙いはどこに? 犯人…

もっと厭な物語

厭な話、バッドエンドを集めた短編集。 海外の話は向こう岸の話という安心感がある。またその背景などがぼんやりと感じられたりするので、やはり日本の話の方がくる。対岸の火事とはうまいことを言う。そういう意味で「皮を剥ぐ」がベスト。いやこの場合ワー…