2018-12-31から1日間の記事一覧

古城秘話

城の歴史は凄絶な人間絵巻である。――北は松前城から南は鹿児島城まで全国三十の古城にまつわる伝説を鮮やかな語りでよみがえらせる。(amazonより) 南條範夫の城にまつわる短編集。著者特有の情念に満ちた語り口の伝承、伝説は雰囲気があって素敵。 古城秘…

メルヘンの深層

シンデレラや赤ずきんちゃんの物語から魔女裁判、人間狼、子捨てなど、ヨーロッパ社会の忘れられた実像が見えてくる。(amazonより) メルヘンな童話を様々な視点から見直す。 メルヘンの深層―歴史が解く童話の謎 (講談社現代新書) 作者: 森義信 出版社/メー…

日本の古代道路を探す―律令国家のアウトバーン

日本の古代道路について、どのように計画され機能していたか、またどうやって探すかまで丁寧に書かれている。フィールドワークの方法まで書かれている本は初めて読んだ。タイトルに偽りなし。面白かったのは上総/下総の国名の逆転について。というのは、国の…

決定版 邪馬台国の全解決

中国史書特有の記述法を元に資料を解読し、邪馬台国の場所を解く本。邪馬台国への距離という軍事機密ともいえる情報を正直に書くわけがないとか、当時の常識を踏まえて納得のいく箇所もあるが、こちらの勉強不足もあって著者の主張がどこまで正しいかを判断…

STAR WARS 99人のストームトルーパー

子供たちに買った絵本。絵本そのものは面白いんだけども和訳が余計な言葉を追加しているのが気になる。うちの娘は英語で読んでいたようなので気にならなかったらしいけど。 STAR WARS 99人のストームトルーパー 作者: グレッグ・ストーンズ,渡部岳大(Well Pl…

映画の間取り

映画の間取りを収録した本。アプリ発らしい。 いまいち面白くなかったのは意外性の無さと収録件数の少なさ、というより収録作品の半分くらいしか見てないからかもしれない。あ、「間取り」という言葉に勝手に「(家の)間取り」だと思い込んでしまったのも良…

領主館の花嫁たち

1840年、当主の妻を失ったその領主館は、悲しみに沈んでいた。そして、愛らしい双子の姉妹の家庭教師として館を訪れたテティもまた、癒しがたい傷を負う身であった。屈託なく懐いてくる、瓜二つの双子の姉妹に、徐々に生きる希望を取り戻していくテティ。だ…

シャルビューク夫人の肖像

「姿を見ずに、肖像画を描いてほしい」肖像画家のピアンボに突然声をかけてきたのは、両目が白濁した盲目の男。シャルビューク夫人の使いと称し、法外な報酬を口にして肖像画の製作を依頼してきた。屏風の向こうで夫人が語る、過去の話とその声だけで姿を推…

儚い羊たちの祝宴

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語…

まるで天使のような

山中で交通手段を無くした青年クインは、“塔”と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。そこで彼は一人の修道女に頼まれ、オゴーマンという人物を捜すことになる。だが彼は五年前、謎の死を遂げていた。平凡で善良な男に何が起きたのか。なぜ外界と隔絶した…

神様の裏の顔

神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみで包まれ、誰もが涙した――と思いきや、年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。(amazonより) 藤崎翔のミステリ。ただのどんでん返…

かがみの孤城

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。す…

2018年のまとめ

今年は11月から畳みかけるように忙しかったので、いつにも増して年を越すという実感がない年となりました。それでも少しずつ本を読んではいるので、感想を書かなければいけないものがたまっていくばかりでしたが、例によってタイトルとあらすじと一言感想だ…