携帯の写真から見る南の島の生活

 自宅の街灯が壊れたのか点灯しなくなっていたので、市長に電話して修理を依頼。すぐに来てくれたが、直っていなかった。

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南の島における街灯修理の実態。

 

 会社のトラックが壊れたので、修理の人に来てもらった。「クラッチ(重い)を下ろすからジャッキを用意しろ」と言われ、「そんなものはない」と答えたところ、まさかの背中側から開腹手術をされた。直らなかった。

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10年落ちくらいで購入後、勤続10年くらいのオンボロトラック。

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まさかの荷台側からの開腹手術。

 そろそろビザの更新時期~と思っていたら既に期限切れだったので、急いでいろんな書類を集める。提出書類の中には健康診断書、それも結核HIVの検査結果(もちろん陰性でないと許可が出ない)がなければいけないということで、久しぶりに病院へ行く。ツベルクリンの注射と血液採取だけなのに合計3時間くらい待たされた。

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病院のラボ。注射針は使い捨てだったので安心。

 ついにブダイを釣った。ブダイ、食べるとおいしいのに現地の人はあまり好きではないらしい。従業員にその理由を聞いてみたところ、「食べると怠け者になるから」とのこと。そんなバカな話がありますか。しかし他の従業員にきいても答えは同じだった。

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ブダイについて新たな知見が得られた。

 

重いテーマを軽く描くことの功罪を考えさせられる『ジョジョ・ラビット』

監督・脚本:タイカ・ワイティティ(2019 米)
出演:ローマン・グリフィン・デイヴィス、トーマシン・マッケンジータイカ・ワイティティレベル・ウィルソン、スティーブン・マーチャント、アルフィー・アレンサム・ロックウェルスカーレット・ヨハンソン

第2次世界大戦下のドイツ。10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)は、青少年集団ヒトラーユーゲントに入団し、架空の友人であるアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)に助けられながら一人前の兵士を目指していた。だがジョジョは訓練中にウサギを殺すことができず、教官に“ジョジョ・ラビット”というあだ名を付けられる。(Yahoo!映画より)


『ジョジョ・ラビット』予告編

 ナチス・ドイツを笑うことで批判するのは古くはチャップリンの『独裁者』等が有名だが、『ジョジョ・ラビット』も同じ系譜にある映画。ただしよりポップで軽い感じではある。重いテーマを軽く見せることの功罪はいろいろあるが、より多くの人に見てもらえるという点では功が大きい。罪の部分はテーマそのものも軽く見せることになってしまうことがあるけども、そこは監督がユダヤ系ということで免罪符になっているのかなと思わないでもない。映画の主人公は10歳、市街戦~終戦あたりが1945年の話なので現在生きていれば85歳。冒頭のヒットラーユーゲントのキャンプが仮に本当にあったこととすれば参加者の中にはまだ存命の人もいるだろう状況で、人によっては不謹慎と捉えるかもしれない描写をするのはどうなんだろう。私個人はキツい笑いも好きなので不謹慎でもなんでも構わないのだけども、関係者には戦争に関した話は洒落にならないことが多いので、少し気になるところ。よく100年たたないと歴史にならないというのはこういうことなんだと思う。当事者でないとわからないが、免罪符があるからいいのかな。

 さて功の部分であるポップさ軽さは衣装や背景が明るい他、監督自ら演じた主人公のイマジナリー・フレンドであるヒトラーのノリが大きい。先述の通り賛否が分かれるところだが、ポリコレが声高に叫ばれる昨今において、この映画の見せる諷刺が攻めの姿勢であることは間違いない。登場人物という点ではキャプテン・Kが最高にかっこよかった。大人はああでないといけない。詳しく描かれてはいなかったが、ゲシュタポのくだりなんかを見るに、主人公を気にしていたのだろう。あと主人公の第2の親友ヨーキーも、見た目とは裏腹に冷静に観察していて良かった。

 上記の通りこの映画には良い点がたくさんあったが、同時に良くない点もいくつかある。例えば母ローズは夫不在の状況で活動ばかりして家を空けすぎであるとか、戦勝国が敗戦国を描くのってどうなのとか。連合国が凱旋しているのを見て、しょせんアメリカ万歳か、と思ったのは私だけではあるまい。

 しかし一番の謎は姉インゲの死の理由である。映画を見る限り特に言明されてはおらず、さらにその死については「誰も知らない」。なぜ誰も知らないのか。検索しても出てこないので気になる。英語で検索すると「インフルエンザ」という答えがあったが、特にその証拠もないので気になる。なんでインフルエンザなのかも気になる。「誰も知らない」その理由を教えてくれー。

 

 

日本人に哲学はわからないという開き直り『反哲学入門』木田元

 大学の一般教養課程で、簡単に単位をとれるという評判の授業は当然学生に人気があるものだが、私の在学時は哲学の授業がそうだった。授業の出欠は取らず、テストも回答においしいカレーの作り方を書くだけで単位が取れると噂されたその授業は、担当教師の名前をとって『キダテツ』と呼ばれていた。その木田先生の本が評判だったので改めて読んでみた。ちなみにもう一つ同じような評判の授業に『歴史学』のコマがありこちらも履修したが、これは私が履修した年から先生が変わり、毎回出欠確認、レポートは20枚以上必須、という大きな仕様変更があったため、単位がギリギリだった私は毎回出席して「江戸時代の都市近郊農村におけるお祝い事」についてガッツリ勉強する羽目となった。
 さて。本書ではプラトンアリストテレス哲学史とその影響をざっくりと学ぶことができる。著者の話したものをまとめてあるので比較的読みやすい。ただしそもそも哲学はモノの意味を考えて定義し続ける学問なので、読み進めるに従い徐々に用語が硬くなっていくのは仕方がないところ。そんな中で何とか覚えている著者の主張は、哲学の根本にはキリスト教の「理性」が入っているのでキリスト教以外には理解できないところがある、という点。これはつまり、哲学者の述べる「理性」は、ほとんどの人間が持ちあわせている(と思われる)理知的な考え方としての「理性」の他に、キリスト教由来の、神様の理性の一部が人に宿っている「理性」というのがあるらしい、いやあると考えているらしいので、それゆえにキリスト教圏以外ではこの考え方ははっきり言ってよくわからないよね、という話。だからこその『"反"哲学入門』であるらしい。
 我ながら悲しくなるほど説明が下手であることは置いておくとして、つまるところ哲学では難しい内容をわかりやすくするために言葉を再定義したり新しく作ったりしており、そのせいで素人目には余計難しく感じられてしまうという二律背反、これが哲学を難しく感じる原因の一つであるように思える。読み慣れるとわかるようになるんだろうか。
 ちなみに『キダテツ』の期末試験は「『原ロゴス』について記せ」という問題だった。何のことかさっぱりわからなかったが、関係ないことを適当な枚数書いたら単位はもらえた。噂は本当だった。
反哲学入門 (新潮文庫)

反哲学入門 (新潮文庫)

  • 作者:元, 木田
  • 発売日: 2010/05/28
  • メディア: 文庫
 

 

宗教嫌いの日本人が読んでおくべきかもしれない『世界がわかる宗教社会学入門』橋爪大三郎 

 日本で宗教というと冠婚葬祭でお世話になる程度の認識が一般で「葬式仏教」という言葉もあるほどである。日常的に「宗教」といえば「あやしい」「胡散臭い」という枕詞がつくといっても過言ではない。これはカルト宗教によるテロ事件以降、加速傾向にあるといってもいい。しかし日本を一歩外に出ると、宗教は、誰でも信じているのが当たり前のものである。海外にいると特にその違いを感じることが多い。そこで一通り知っておいた方が良いだろうと手に取ったのが本書である。

 本書ではユダヤ教キリスト教イスラム教に仏教、あとついでに儒教について、成り立ちと考え方、現代社会への影響を広く浅く平易な文章で書かれている。世界の大部分は現在も宗教と共にあるのである。読みやすい分あまり頭に残らなかったような気もする。覚えているのは、キリスト教を作ったのはキリストではない、という考えてみれば当たり前な話。あと「旧約聖書」「新約聖書」の「約」は契約の「約」だそうです。へー。

 ではなぜ宗教は日本と世界で扱いが違うのか。歴史的にみれば日本でも僧兵が力を持つ時代もあったし、本願寺合戦なんてのもあった。それが現在のようにおとなしくなったのにはいろんな要因があると思うが、たとえば徳川幕府の仏教勢力への対策(檀家制度)がハマったから、というのがある。明治政府もそれを踏襲したと。信徒の信心不信心にかかわらず食い扶持が確保されたら、お坊さんも堕落するのである。あと宣教師が「死んだら天国へ行ける」と布教しようとしたら、「仏教徒だった親と同じところに行けないなら入信しない」、と答えられ苦労したという話もある。

 ただ現代の日本人に宗教心はないかといえばそんなことはない。神社で買ったお札やお守り、もしくは仏壇にある位牌を踏んづけて何も思わないことがあるだろうか。わざわざそんなことするのは福沢諭吉くらいのものである。少しでも踏んづけることに抵抗を感じるなら宗教心はあると言えるのではないだろうか。現代の日本人は、たぶんいろんな宗教の良いとこどりをしているのである。祖霊信仰、神道、仏教とキリスト教あたりをごちゃ混ぜにした、ガラパゴス化した宗教。それもすごくゆるいやつ。なので宗教と認識しておらず、影響力は大きくないけども、なにも信じていないわけではない。そんなところが一般的なのではないか。

世界がわかる宗教社会学入門 (ちくま文庫)

世界がわかる宗教社会学入門 (ちくま文庫)

 

 

モーニング愛読者はやっぱりモーニング系の漫画が好きだった

 タグの説明を見ていたら#わたしのおすすめマンガ2020というのがあったので、オススメしてみる。ただし2020に限らず、最近読んでいる中から順不同。

 まずゴールデンカムイ。今もっとも熱い冒険漫画。歴史を踏襲したシナリオとギャグのバランスが好き。 

 

 1日外出録ハンチョウ。これはまあ福本作品に触れたことのあるおっさんなら大体笑ってしまうんではないだろうか。スピンオフであることに飽き足らず、毎回ネタのチョイスが秀逸。 

 

 続いてヴィンランド・サガ。北欧のヴァイキング周辺を題材にした冒険漫画。幸村誠は絵が上手い。

 

 マージナル・オペレーション。小説のコミカライズらしい。設定と展開が目新しい。ガンスリンガー・ガールとか好きな向きにオススメ。

 

  異世界おじさん。異世界転生というお気楽なジャンルにもう一捻り加えた話。セガネタが楽しいのは私もおじさんだからか。

異世界おじさん 5 (MFC)

異世界おじさん 5 (MFC)

 

 

 宇宙兄弟。やっぱりこれ面白い。 

宇宙兄弟(38) (モーニングコミックス)

宇宙兄弟(38) (モーニングコミックス)

 

 
 完結したものはキリがないので選外とした。面白い中にもちょっと哀愁が漂う選択となった。モーニング/アフタヌーン系。

はてなブログへのリクエスト

 いつも利用しているはてなブログ、以前のはてなダイアリーからお世話になっている。ありがとうございます。無料で利用しているのであまりえらそうなことは言えないが、はてなブログに移行してから、他のブログを探す手間がかかる、というか方法がなさすぎる。はてなブログのトップに表示されるのはどれもこれも見た覚えのあるようなブログばかり。グループカテゴリーに表示されるのは更新頻度が高いブログばかり。つまり「有名でなくてたまにしか更新しないけど面白いブログ」に遭遇できる方法がほとんどない。
 はてなダイアリーの頃は、なんか他の方法があったと思うんだがなー。覚えてないけど。もしかして私が気づいてないだけでなんか良い探し方があるんだろうか。

ミュージカル映画の新しい方向性『ベイビー・ドライバー』

監督・脚本エドガー・ライト(2017 英=米)
幼い時の事故の後遺症によって耳鳴りに悩まされながら、完璧なプレイリストをセットしたiPodで音楽を聴くことで驚異のドライビングテクニックを発揮するベイビー(アンセル・エルゴート)。その腕を買われて犯罪組織の逃がし屋として活躍するが、デボラ(リリー・ジェームズ)という女性と恋に落ちる。それを機に裏社会の仕事から手を引こうと考えるが、ベイビーを手放したくない組織のボス(ケヴィン・スペイシー)は、デボラを脅しの材料にして強盗に協力するように迫る。Yahoo!映画より)
 
 
 映画を見た後にサントラを欲しくなるような、音楽が楽しい映画というのは三割増しぐらい楽しく見ることができる。ぱっと思いつくのでは『パルプ・フィクション』、最近では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』等。音楽の力である。この映画もまた冒頭の銀行強盗を待つ場面でかかるJSBXのBellbottoms一発で引き込まれてしまった。その後もサム&デイブからインクレディブル・ボンゴ・バンドまで(止めにクイーン)、様様なジャンルの音楽が次から次へと流れるので、それだけで楽しい。歌詞と背景、セリフと音楽、果ては発砲音と音楽をシンクロさせたりしてDJ的な感じが楽しい。新しいミュージカルを見ているような気すらした。
 見どころは主人公ベイビーによる運転の場面で、気持ちが良いほどクルクルとスピンさせながら追ってくる警察をかわす。最終的にまかれるとはいえ、重たいビクトリアクラウンで途中まででもくらいついてくるパトカーの運転も恐ろしい。恐ろしいと言えばたまたまカチあっただけの海兵隊員が銃撃しながら追ってくるのもなかなか。もちろん平常時は撃ってくることはないだろうけども、なにかあったら撃たれるかもしれないというのは銃社会アメリカならではの怖さである。
 またボスが最終的に助けてくれるのもご都合的ではあるが、鑑賞後の爽やかさにつながって良かった。冷たい裏社会のボスではあるものの、甥と一緒にテレビを見ることもある(らしい)、芯までの悪党ではない。その他の脇役たちもキャラがはっきりしていて、説得力があってよかった。リリー・ジェイムズも可愛い。
 ちなみにウィキペディアによればレッチリのフリー(これは気がついた)の他に、JSBXのジョン・スペンサーが看守役で出ていたらしい。看守てえと最後の方だとは思うが、まったく気づかなかったのが残念。オススメ。 

 追記:ジョン・スペンサー確認。ヒゲをはやしていたので言われないとわからないが、言われてみれば「手紙だ」という声は確かにジョンスペであった。