2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

歴史に消えた古代図書館は誰もが想像できる方法で存続していた『失われた図書館』A・M・ディーン

映画化を狙ったような海外サスペンス小説を読む場合、姿を現さない悪者の描写とか、主人公が悪者と対峙する場面がすごくいらないと思うのだけども、それはおそらく読む原動力が謎の部分への期待にあるからである。ただ海外サスペンス小説の著者はどういうわ…

素晴らしき製麺機の世界

お店にいるとお客さんから様様な依頼がある。日本人がやってる店だから日本製品ならなんでも取り寄せてくれると思っているようで、ありがたいことではあるが、なかなか商品を見つけるのが難しい。 多少なりとも知識のある分野の商品であれば見当はつくのだが…

私の体内水分量は少ないんじゃないか疑惑

先日仕事で行った病院の裏。本文とは関係ありません。 先日脱水症状で倒れかけたことを書いた。 ちょっと運動しようとしたら脱水症状を起こした話。 - Leave me alone so I can rock again 実はその後も一度、もう少し軽い症状ではあったが、急に気持ち悪く…

南の島と震災の記憶を描いた『絶唱』湊かなえ

湊かなえの連作集。神戸の震災で受けた様様な傷を南の島で昇華する話。ではあるが、それよりも南の島(トンガ)の日本人が描かれていてちょっとうれしい。そもそもミカさんより南の島の人がいい感じに出てくるということで勧められた本で、確かに大体こんな…

戦中戦後ドイツの混乱『ベルリンは晴れているか』深緑野分

深緑野分の長編ミステリ。舞台は第二次大戦後のベルリン。主人公は突然ソヴィエトの警察に拘束され、殺人事件への関与を疑われる。 まず舞台となる戦後ベルリンの圧倒的な情報量に驚く。翻訳小説っぽさもあり、これ書いたのドイツ人だっけ?と確認してしまっ…