2016-01-01から1年間の記事一覧

罪悪

フェルディナンド・フォン・シーラッハの短編集。 前作同様に、弁護士である著者が過去に関わった案件を集めたという体。題材となるのは刺激的なものが多いが、中には「秘密」のようなそれ以外で読者を引きつける作品もあるあたり、やはり只者ではない。 無…

シャーロック・ホームズの思い出

コナン・ドイルの短編集。最後にホームズの好敵手モリアーティ教授との闘いの記録「最後の事件」も収録。ドイルはこれをもって一度終わりにしたのは有名な話。本人はもっと重い歴史小説を書きたかったという。 ちなみにモリアーティ教授はホームズと渡り合っ…

走らんかい!

1065盗塁の福本豊の著書。 最近はベースボール新書なんてのがあるんですね。一流と呼ばれる人はさすがに重みがあるというか、まあ受け取る側の問題かもしれないが、説得力がある。 ふくもっさんが繰り返すのは努力することの大切さで、特別な才能よりも積み…

オリンピックの身代金

奥田英朗の長編サスペンス小説。 東京オリンピックを前にして沸き立つ東京が舞台。主人公は、土方をやっていた兄の死をきっかけに東京だけが享受する繁栄に疑問を抱き、その象徴であるオリンピックを引っくり返す作戦を立てる。 日本は、作中でスリのなんと…

大型店からお客を取り戻す“3つのしかけ”

この三冊はどれも似たような内容で、どうしたらお客さんを引きつけ続けられるかという話。全部実行したらどれかは有効かもしれないけど、例えば、お客さんの住所を確認して、はがきやニュースレターを出そう!とかいっても、こっちじゃ住所がないからなー、…

不景気でも儲かり続ける店がしていること

不景気でも儲かり続ける店がしていること (Do Books)作者: 米満和彦出版社/メーカー: 同文館出版発売日: 2011/04/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 34回この商品を含むブログ (3件) を見る

販促はじめの一歩

販促はじめの一歩 (DO BOOKS)作者: 中沢智之出版社/メーカー: 同文館出版発売日: 2014/01/09メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る

陳列の教科書

これのほかにも2冊くらい陳列の本は読んだけれども内容はどんぐりの背比べ。また日本人の情緒にあっていそうな内容なので、南の島で通用するかどうかは疑問。陳列の教科書 (1 THEME×1 MINUTE)作者: 鈴木あつし出版社/メーカー: すばる舎発売日: 2010/05/21メ…

小さな会社 生き残りのルール

精神論ばかりで内容がうんこ。小さな会社 生き残りのルール作者: 市川善彦出版社/メーカー: アスカビジネスカレッジ発売日: 2004/03メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログを見る

仕組み仕事術

これは役に立った。特に人を使う(頼む)ことが多い人には役に立つはず。要するにマニュアル化なんだけども、それをすごく細かいところまできっちり落とし込んでいるところがポイント。仕組みを作るのもそれを実行させるのも大変ですが、それさえ済めばあと…

グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50

フレームワークというのは役に立つようでそうでもない、でも知ってると役に立つこともあるかもしれないものですね。個人的にはPDCAとか、落ち着いて考えればそらまあそうだよなということだけども役に立ったかもしれない。頭の中でぐるぐるしているものをま…

小売店長の常識

小売店長として覚えておくべき知識がたくさん。内容が本当に正しいかどうかは知らないが、叩き台にはなる。小売店長の常識 (日経文庫)作者: 木下安司,竹山芳絵出版社/メーカー: 日本経済新聞社発売日: 2005/12/01メディア: 新書購入: 1人 クリック: 22回この…

世界一やさしい問題解決の授業

タカノさんにすすめられた本。誰もが子供の時から知らないうちに身につけていることを、改め文章にするとこんな感じなんですね、という本。リマインドにいいかも。世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく作者: 渡辺健介,matsu(マツ…

すべての仕事は[逆]から考えるとうまくいく

結果から逆算してやり方を考えよう、という誰でも考えそうなことをもっともらしく述べた本。すべての仕事は[逆]から考えるとうまくいく作者: ロブ・ヴァン・ハーストレッチト,マーティン・シープバウアー,細谷功出版社/メーカー: 日本実業出版社発売日: 2012…

図解 ミスが少ない人は必ずやっている「書類・手帳・ノート」の整理術

机の中を片付けたいな〜と思い、世の人はどうやって片付けているのか、と思い購入。例によって届いたころには興味がなくなっていたのだけども、挿絵がたくさんあって面白かった。図解 ミスが少ない人は必ずやっている「書類・手帳・ノート」の整理術作者: サ…

ビジネス本

南の島で仕事をしていると、一から自分でしなければいけないことが多い。それだけ自分の経験値がないから、とも言えるし、なんでも一からできてしまう自分すごい!とも言える。どちらが正しいかは結果によるとしか言えないが、それでも最近はインターネット…

遠い山なみの光

カズオ・イシグロの長編小説。主人公悦子は長女を亡くし、帰省した次女と暮らしながら長女が生まれる前の出来事に思いをはせる。 読者が知りたくなる前後の事情の説明はほとんどないが、それだけに登場人物それぞれの価値観の衝突が、つよく心に残る。悦子の…

下町ロケット

池井戸潤の小説。 小型エンジンメーカーの社長がロケットエンジンの部品製造に携わる話。目先のお金よりもロケットへの部品供給という夢を追う姿が描かれるが、残念ながら始めから終わりまで予想を超える展開は無し。わざとやってるんだろうけど、教科書的な…

ソロモンの偽証

宮部みゆきの長編群像劇。真相が最後までわからないという意味ではミステリ。 文庫で6冊。1と2が一部で事件の概要、3と4が二部で裁判の準備、5と6で裁判開始、と長い。長いけどもその分、事件と裁判に関わる人たちはしっかりと描かれており、登場人物は多…

異形にされた人たち

塩見鮮一郎による、徳富蘆花が貧民窟を訪れた話をまくらにした書き下ろしのほか、被差別民についてを主としていろいろまとめた本。 話題は多岐にわたるが、サンカ、穢多、非人、長吏、その他「四民平等」で忘れられた、かつて差別された「異形の人」たちを追…

風の歌を聴け

村上春樹の小説。処女作。 80年代というと私は子供時代の真っ只中で、テレビ全盛期のはじまりで、今思うと洗練されていないだけパワーがあった気がする。ギラギラしていた印象がある。大人になるとギラギラしなくてはいけないとまで考えていたわけではないが…

惜別の賦

ロバート・ゴダードの長編小説。 ゴダードの小説は過去にさかのぼって真相を求めるスタイルが多い。そこに歴史の話が加わると全く私好みなのだが、今回はそれは無し。叔父の遺産を巡る一族の陰謀なのでスケールは小さいのだが、毎度のことながら読者を引っ張…

魔女がいっぱい

ロアルド・ダールの児童向け小説。はるかさんに買ったのだけどもキャーキャー言いながら楽しそうに読んでいたので、読み終わってから借りた。子供向けの本にありがちな間抜けな魔女ではなく、本気で子供を殺しにかかっているところが真面目で良かった。最初…

隅の老人の事件簿

バロネス・オルツィのミステリ短編集。 新聞上で迷宮入りしかけている事件を名前も知らない「隅の老人」がたちどころに解き明かしていく。ホームズのライバルという妙な肩書きがついているが、新聞記事から自分の推理を述べていく、というスタイルのせいか単…

居心地の悪い部屋

さまざまなタイプの小説を集めた短編集で、共通点はただ一つ、居心地の悪さ。いわゆる「奇妙な味」とも少し違う、もっと人を不安にさせるような話ばかりで、当たり前だが後味が悪い。 ただ、型に捉われないというのか、小説というジャンルの持つ可能性は私が…

ドロボーに入られる(9年ぶり2回目)

朝起きたらテレビがなくなっていた、という経験をしたことがある人はあまりいないかもしれないが、とめておいた車が(レッカー移動などで)あるべき場所になくなっているのを見て、心臓がキュッとなったことがある人は多いかもしれない。テレビがなくなって…

恐怖の谷

恐怖の谷 (新潮文庫)作者: コナン・ドイル,延原謙出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1953/08/07メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 6回この商品を含むブログ (17件) を見るいずれもコナン・ドイルの長編ミステリ。ホノルルのブックオフで1ドルで売っていたので…

バスカヴィル家の犬

バスカヴィル家の犬 (新潮文庫)作者: コナン・ドイル,延原謙出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1954/05/12メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 12回この商品を含むブログ (26件) を見る

四つの署名

四つの署名 (新潮文庫)作者: コナン・ドイル,延原謙出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1953/12/28メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 37回この商品を含むブログ (33件) を見る

幽女の如き怨むもの

三津田信三の長編ミステリ。 十三歳で遊女となるべく売られた少女。"緋桜"と名付けられ、身を置いた世界は苦痛悲哀余りある生き地獄だった。戦前、戦中、戦後、三つの時代の謎の身投げの真相は"幽女"の仕業か、何者かの為せる業か。謎と怪異に満ちる地方の遊…