宮部みゆきの長編群像劇。真相が最後までわからないという意味ではミステリ。
文庫で6冊。1と2が一部で事件の概要、3と4が二部で裁判の準備、5と6で裁判開始、と長い。長いけどもその分、事件と裁判に関わる人たちはしっかりと描かれており、登場人物は多いがそれぞれの視点から事件と裁判を眺めており、複雑だがわかりやすい。必要にして十分な長さ。裁判というものの性質上、裁判が始まると事実確認などで同じことの繰り返しが少しかったるいが、全体的にはすらすらと読める。
内容については中学生の自殺を中学生が裁いて真相をつかむ、という話。総じて自分の中学時代と比べると、自分はもっと単純だったように思う。もちろん各家庭でいろいろとドロドロした話はあったけれども私の目に映らなかっただけのことかもしれないが。あ、そういえば上級生の家の今川焼き屋殺人事件というのはあったな。
他には、まっちゃんの事故は殺人じゃないの?お咎めなし?とか、神原君による被告弁護の形の糾弾で樹理が改心するとかできすぎ!とか、突っ込みどころはないではないけども、そういったことも含めてもよくできた群像劇だった。最後の短編はいらない。
- 作者: 宮部みゆき
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