『批評の教室-チョウのように読み、ハチのように書く』北村紗衣

 『批評の教室-チョウのように読み、ハチのように書く』をkindleで読んだ。

 こんなブログをやってるくらいだから批評に興味はあって、ただし自分が書いているのはただの感想であることは承知の上だけども、文章でも映像でも作品がどのように作られたのか、どのように消化されているのか、はたまた例外的にはどのように消化している人がいるのか等等を知ることができるので好物と言って差し支えない。ブログの購読リストもそういうサイトが占める割合が大きい。

 本書で主張されていることのうち最も重要なのは精読。精読かー。これは私が一番苦手としていることかもしれないのでこれだけできちんとした批評への道は険しいことがわかるのだが、それはそれとしても精読は重要で、他の切り口というかテクニックというようなものはまあふんふんなるほどねーくらいのものである。

 まあそういった精読を重ねた上に生み出される批評であるが、これもまた感想の一つであって、その作品を味わう上で利用された切り口というかテクニックというか価値観、これらと作品のつながりもまた個人の頭から湧いて出てくるものなので、そこらへんも含めて批評というか批評を書く人の個性が出るので、批評ブログを楽しむにはその辺に気をつけると良い。