京極夏彦

陰摩羅鬼の瑕

京極夏彦の長編ミステリ。 今回の薀蓄は儒教。人里離れた館で起きる殺人事件というと私の好みに合いそうなものだが全体にぱっとしない。館が鳥の剥製だらけの館というのはインパクトがあって覚えているが犯人は誰だったか忘れたので、もう一度楽しめるという…

巷説百物語

京極夏彦の連作。 小股潜り、山猫使い、御行?、物書きの一行が、巷で物の怪の仕業と噂される出来事の裏に隠れた悪党の所業をあきらかにする。あんまり。巷説百物語 (角川文庫)作者: 京極夏彦,FISCO出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2003/06/22メディア: 文…

塗仏の宴ー宴の始末

京極夏彦の長編ミステリ。長編も長編。2冊合わせて2000ページ超。百鬼夜行シリーズの総集編のような話。でもその後、続編も出ているので終わりではない。前のを読みたくなる。 ざっくりとしたあらすじは、主要登場人物がそれぞれに関わった事件は韮山の消え…

鉄鼠の檻

京極堂シリーズの4作目。 今回の舞台は戦後すぐの箱根。按摩に殺人を告白する坊主、山奥で見つかった謎の書庫、その近くの宿で見つけられた謎の坊主の遺体。そして謎の寺。これら全ての複線が禅を軸に収斂、解決する箱根連続僧侶殺人事件。字面に表すと抹香…

嗤う伊右衛門

京極風の四谷怪談。久しぶりに読む京極作品は取っ付きづらかったけども読み進むうちに興が乗るというか京極堂の世界にハマって一気に読んでしまった。原作あってのものはいろいろと縛りがあると思うが設定の描写がそのままエピソードになっていて、説得力が…

狂骨の夢

京極堂シリーズ第三弾。後醍醐天皇・真言立川流・熊沢天皇・国譲り神話に諏訪信仰、と日本史上の敗者総攫えのエピソードが絡まりまくった殺人事件でいつにも増しておなかいっぱいだったが、なんとなくスピード感がないというか、途中の説明がまだるっこしい…

姑獲鳥の夏

京極夏彦のデビュー作。 20箇月も妊娠している女という話を皮切りに、次次と発覚する医師失踪事件、産婦人科での新生児失踪事件等等がラストへ向けて渦巻くように一つにまとまっていく。そのまとめ方が上手というかきれいにまとまっていると思う。推理小説は…

魍魎の匣

初京極堂。期待通りにオカルティックな内容だった。やたらと分厚い本だったが、原因は京極堂の説明がやたらと学を衒っていて長い(意図してやってるらしい)のと改行が多い(計算されてるらしい)からなので、説明文を適当に流して読みさえすれば早く読み終…