2016-10-26から1日間の記事一覧

悲しみのイレーヌ

ピエール・ルメートルの長編ミステリ。 いろいろとミステリを読んでいて、作者がもっとも心を砕くものの一つに殺人のトリックがあるが、これは私にとってはどうでも良い。その点で正しいミステリファンではないという自覚はある。読んでいるうちに推測される…

古代は輝いていた〈1〉『風土記』にいた卑弥呼

以前読んだ本のシリーズ。内容は、出雲の国譲りは旧政権から新政権への政権移動、もっといえばアマテラスたちは出雲政権に属す、対馬あたりの人たちであり、その後アマテラス勢力は筑紫を中心に台頭し、邪馬台国を形成していったのではないか、という話。ち…

一瞬の光の中で

ロバート・ゴダードのミステリ。6月に読んだ本。 ウィーンで出会った女性が忘れられない主人公は、再会を約束して別れるが、彼女はメッセージを残して消えてしまった。撮影したはずの写真もない。果たして彼女は何者なのか?カメラ草創期の秘話を絡めて物語…

はじめての民俗学

民俗学とはどういうものか。ハレとケとはどういうものか、柳田国男と折口信夫の考え方はどう異なるのか、基本的なことを教えてくれる。民俗学は古いもの、田舎に遺るものから掘り起こすもの、というイメージがあったが、もちろんそれも大事だが、都市に人が…