古代は輝いていた〈1〉『風土記』にいた卑弥呼

以前読んだ本のシリーズ。内容は、出雲の国譲りは旧政権から新政権への政権移動、もっといえばアマテラスたちは出雲政権に属す、対馬あたりの人たちであり、その後アマテラス勢力は筑紫を中心に台頭し、邪馬台国を形成していったのではないか、という話。ちなみに卑弥呼筑紫国風土記に記された「甕依姫」がそれにあたるんではないか、という主張。こういう本にありがちだが、全体によく考えてあるのだが資料の取捨選択が都合の良いように思えてならない。できれば「これに対応する説ではこう言ってるけど」というのも書いてあるとわかりやすい。自分で読めという話ですが。
あと面白かったのは「二倍年暦」の話。昔の人は今の一年を二年として数える習慣があったという話で、これがあると確かに初期の天皇の寿命は矛盾なく解決できる。ちなみに継体天皇のあたりから普通の数え方になるのもなんとなく納得である。