東大生が身につけている教養としての世界史

実は世界史をちゃんと勉強したことがない。高校の授業で少しやったくらいで、覚えているのは担当のシロタ先生がすごく優しく教える先生だったこと、なぜか「イスラム教の開祖はマホメットではなくムハンマド」ということだけには異常なまでのこだわりを持っていたこと、黒板にアラビア語ムハンマド(らしい文字)を板書してクラス中が驚くなか「ほら、どう読んでもマホメットとは読めないでしょう?」と独り言ちていたこと、そこまで念を押したのにテスト回答に「マホメット」と書いた生徒(ヒガシくん)を見つけるや、日ごろの笑顔をどこに置いてきたのか、歌舞伎役者のような顔で怒り、口から少し泡を吹いていたこと、くらいである。ちなみに高校生活で先生を怖いと思ったのはあの時だけだったかもしれない。
というわけで、日頃からまとまった通史のようなものを読みたいと思っていたのでこの本を購入したが、全然違った。どちらかというと雑学的な切り口から歴史上の出来事を見てみよう!というスタイルなので、そもそも下地の無い私には斬新さもなかった。まあ、雑学は好きなので面白くないわけではないのだけれども、タイトルの「東大生」とかも何の関連があるのか最後までよくわからなかった。売るためか。

東大生が身につけている教養としての世界史

東大生が身につけている教養としての世界史

女系図でみる驚きの日本史

古典好きな著者が古典を読みつつ作っていた系図から見ることのできる驚きの日本史。中世は胤よりも腹が重視されていて、女性の地位の低下と思に胤重視の現代に至る、という話を雑学多めでお伝えする新書である。内容は下記の通り。

  1. 平家は本当に滅亡したのか
  2. 天皇には何故姓がないのか
  3. なぜ京都が都になったのか
  4. 紫式部の名前はなぜ分からないのか
  5. 光源氏はなぜ天皇になれなかったのか
  6. 平安貴族はなぜ兄弟姉妹だらけなのか
  7. 「高貴な処女」伊勢斎宮の密通はなぜ事件化したのか
  8. 貴族はなぜ近親姦だらけなのか
  9. 頼朝はなぜ義経を殺さねばならなかったのか
  10. 徳川将軍家はなぜ女系図が作れないのか

ただ古典好きというだけあってその他の時代についてはざっくり。あと雑誌のコラムをまとめたものらしいので仕方のない面もあるが、いい年した大人がセックスセックス騒ぐのはいただけない。

女系図でみる驚きの日本史 (新潮新書)

女系図でみる驚きの日本史 (新潮新書)

レ・ブロンゼ/再会と友情に乾杯!

監督:パトリス・ルコント(2006 仏)
出演:ジョジアーヌ・バラスコ, ミシェル・ブラン, マリ=アンヌ・シャゼル, クリスチャン・クラヴィエ, ジェラール・ジュニョ他
内容:有名シリーズの三作目。

1978年、ポペイ、ジジ、ジェローム、ベルナール、ナタリー、そしてジャン=クロードは、コートジボワールのバカンス村で出会った。
それから27年、彼らは親交を深め、毎年夏は、ポペイが支配人を務める(実際のところは彼の妻、グラツィエラが相続して所有しているものではあるけれども)豪華な海辺のリゾートホテル、プルナスリゾートで1週間再会することになる。今年も27年間友情を深めてきた彼らがまた、リゾートホテルに集まる時がやってきた。(amazon

有名シリーズの3作目と知らずに見た私が悪い、そう思わずにはいられないほど徹底したドタバタコメディだった。ただミシェル・ブランの西海岸スタイルが見ることができたのは良かった。
ミシェル・ブランと言えば『他人のそら似』をもう一度見たい。あれは面白かったよなーと、DVDを探してみたのだけども、探しても見つからず。発売されていないようだ。

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

監督:ティム・バートン(2016 米)
出演:エヴァ・グリーンエイサ・バターフィールド、クリス・オダウド、アリソン・ジャニールパート・エヴェレットテレンス・スタンプ、エラ・パーネル、ジュディ・デンチサミュエル・L・ジャクソン
内容:祖父の遺言

少年ジェイクは、現実と幻想が交錯する中で、奇妙な子供たちが暮らす“ミス・ペレグリンの家”を見つけ出す。子供たちが不思議な能力を持ち、ひたすら同じ一日を繰り返す理由を知る一方で、彼らに忍び寄ろうとしている危険に気付くジェイク。さらに、ミス・ペレグリンの家へと導かれた理由と自身の役割を知る。やがて、真実が明らかになるとともに、子供たちに思わぬ変化が起こるが……。(シネマトゥディ)

この映画のオープニングを見ながら、ファンタジー映画で毎度異なる設定で異なる世界を描き出すけど、もっとその世界を知りたい!と思わせる魅力的なのもあれば、そうでない中途半端なのもあるよなあ、とか考えていたが、この作品は前者でした。作品中での説明が十分なわけではない。というよりむしろ後半は特に説明が足りず、勢いだけで乗り切った感もあるが、それを補って余りあるのがミス・ペレグリンの魅力。どこかで見たことあるきれいな人だと思っていたら、「カジノ・ロワイヤル」のヴェスパーでした。
ティム・バートンといえば独特の「奇妙な世界」が持ち味で、まっとうな世界からはみ出した人たちを描くのがうまい。『ビッグ・フィッシュ』『チャーリーのチョコレート工場』あたりが浮かびますが、そこにエヴァ・グリーンの魅力(ミス・ペレグリンのキャラの魅力もあり)を加えたのがこの映画の魅力かと思う。おすすめ。

トゥーム・レイダー ファースト・ミッション

監督:ローアル・ユートハウグ(2018 米)
出演:アリシア・ヴィキャンデルドミニク・ウェストウォルトン・ゴギンズダニエル・ウークリスティン・スコット・トーマス
内容:トゥーム・レイダーのできるまで。
ユナイテッド機内で見た映画。以下あらすじ。

大学生のララ・クロフトアリシア・ヴィキャンデル)は、バイク便のライダーとして働いているが、生活はいつもギリギリ。冒険家である父親は彼女が子供のときに行方をくらまし、亡くなっていた。その父の最後の目的地が、日本のどこかにあるとされている神話上の島の伝説の墓だった。ララはその島を探すために冒険に乗り出す。

日本が舞台!かと思いきや、なんだかよくわからない場所で興醒め。いっそ日本にしてくれない方が楽しめたのでは、という気すらする。主演のかわいい女の子は頑張ってアクションをやっていたので、退屈な機内での暇つぶしには丁度良かった。