Drinkin' Hoppys@高円寺次郎吉

一時帰国中の6月30日、Drinkin Hoppysというバンドの3rdアルバム発売記念ライブがあったので、久しぶりに次郎吉へ。吾妻光良がプロデューサーとして関わったとかで、ライブにも客演で出るのである。
Drinkin Hoppiesは吾妻さんの弟子のようなジャンプバンドで、「訳詩の会」の会員でもあるらしい。演奏も良いし歌もうまいが、本家と比べると毒が足りない気がした。吾妻さんのユーモアがむしろ際立つ。でもギターボーカルの人は本職が学校の先生であるらしい。大したもんだ。

ちなみにアルバムタイトルの邦訳は「酔っぱらってねえす、呑んでるだけっす」 。

アイ・エイント・ドランク、アイム・ジャスト・ドリンキン

アイ・エイント・ドランク、アイム・ジャスト・ドリンキン

 

 

グランドマンション

折原一のミステリ連作集。"グランド・マンション"に住むあくの強い住人たちの引き起こすトラブルがミステリ仕立てでまとまっている。
ミステリはパーツを並べてそのつなぎ目を隠すことで成り立ち、つなぎ方に意外性があるだけ読者は驚かされる。しかしそのつなぎ方もあんまり非常識なことでは受け入れがたいし、かといって常識的であれば面白くない。常識の範疇で裏をかいてくれると最高だが、読者の盲点を突かなければならないのでそれはなかなか難しい。
その線でいうならば本作は着地点は何となく見えているものの、短編それぞれは先を読みにくい感じだったので良かった。

 

グランドマンション (光文社文庫)

グランドマンション (光文社文庫)

 

 

パイド・パイパー

ネビル・シュートの長編小説。ドイツの爆撃にさらされるロンドンのクラブで出会った老人から聞いた冒険譚。
主人公は70歳のおじいさんで、戦争の始まったフランスから脱出しなくてはならない羽目に陥ってしまう。しかも他人の子供を連れて。しかもどんどん増えていく。普通の生活に入り込んだ戦時の描写が恐ろしく、派手なアクションやら銃撃戦やらはなくても十分な緊張感を味わえることを教えてくれる名作。 
パイド・パイパー - 自由への越境 (創元推理文庫)

パイド・パイパー - 自由への越境 (創元推理文庫)

 

 

はてなブログへの移行完了

来年4月ではてなダイアリーが終了するらしいので、はてなブログへお引越し。はてなダイアリーは平成と共に終ることになります。

ブログのタイトルは元のままで行くか迷っているところですが、まあどうでもいいっちゃどうでもいいので、また気が変わったら変えるかもしれません。

東大生が身につけている教養としての世界史

実は世界史をちゃんと勉強したことがない。高校の授業で少しやったくらいで、覚えているのは担当のシロタ先生がすごく優しく教える先生だったこと、なぜか「イスラム教の開祖はマホメットではなくムハンマド」ということだけには異常なまでのこだわりを持っていたこと、黒板にアラビア語ムハンマド(らしい文字)を板書してクラス中が驚くなか「ほら、どう読んでもマホメットとは読めないでしょう?」と独り言ちていたこと、そこまで念を押したのにテスト回答に「マホメット」と書いた生徒(ヒガシくん)を見つけるや、日ごろの笑顔をどこに置いてきたのか、歌舞伎役者のような顔で怒り、口から少し泡を吹いていたこと、くらいである。ちなみに高校生活で先生を怖いと思ったのはあの時だけだったかもしれない。
というわけで、日頃からまとまった通史のようなものを読みたいと思っていたのでこの本を購入したが、全然違った。どちらかというと雑学的な切り口から歴史上の出来事を見てみよう!というスタイルなので、そもそも下地の無い私には斬新さもなかった。まあ、雑学は好きなので面白くないわけではないのだけれども、タイトルの「東大生」とかも何の関連があるのか最後までよくわからなかった。売るためか。

東大生が身につけている教養としての世界史

東大生が身につけている教養としての世界史