トムハンクスの「いい人」力が全開『ターミナル』

監督:スティーヴン・スピルバーグ(2004 米)
出演:トム・ハンクスキャサリン・ゼタ=ジョーンズ

 クーデターによって祖国が消滅してしまったヨーロッパのクラコウジア人、ビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)は、アメリカの空港にて足止めを余儀なくされる。その足止めの期間は数か月にもおよび……。(Yahoo!映画より)


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 トム・ハンクスについて調べようと検索ワードを入力していたら他の人の検索として「トム・ハンクス 死んだ」と出ていたが、死んでいない。元気です。

 その”名作製造機”トム・ハンクスの出演作品。オーストラリアでコロナにかかったり*1、日本の居酒屋に溶け込んでいたり*2と話題に事欠かない人だが、最近はインタビューで「自分が出ていた中で良い出来なのは4本だけ」と話して、その4本は何なのかということが話題になっている。

 私が好きな4本は『ドラグネット正義一直線』『メイフィールドの怪人たち』『ジョー、満月の島へ行く』『フォレスト・ガンプ』。初期のコメディアンとして出ている映画が好みだが、いつの間にか名優と呼ばれるようになってしまったイメージ。本国アメリカでも「アメリカのお父さん」として親しまれているらしい。

 そのトム・ハンクスが『ターミナル』では祖国が消滅してパスポートが無効となり、空港から出られなくなったヨーロッパ人という役を演じている。「アメリカのお父さん」がちゃんと外国人に見えるから不思議である。空港から出られなくなる人というと『パリ空港の人々』という映画もあったが、調べてみると元になった実話は同じ人の話らしいので面白い。よくある話というわけではないらしい。『ターミナル』ではトム・ハンクス演じるヴィクターとその周辺の関係者との交流がいくつかのエピソードを通じて描かれている。スピルバーグはこういうのがうまい。キャラが立つというか。おすすめ。

 ここまで書いてから以前にも同じ作品の感想を書いていたことに気づいた。見た感想は大体同じだったが書いたところはちょっと違う感じで、書いた本人だけが面白い。