厭な話、バッドエンドを集めた短編集。
海外の話は向こう岸の話という安心感がある。またその背景などがぼんやりと感じられたりするので、やはり日本の話の方がくる。対岸の火事とはうまいことを言う。そういう意味で「皮を剥ぐ」がベスト。いやこの場合ワーストか。恐怖の距離感とでもいうか、やはり同じ怖いなら身近な方が怖い。怖いじゃなくて厭か。
収録作品は以下。
夏目漱石『夢十夜』より「第三夜」
エドワード・ケアリー「私の仕事の邪魔をする隣人たちに関する報告書」
氷川瓏「乳母車」
シャーロット・パーキンズ・ギルマン「黄色い壁紙」
アルフレッド・ノイズ「深夜急行」
スタンリイ・エリン「ロバート」
草野唯雄「皮を剥ぐ」
クライヴ・バーカー「恐怖の探究」
小川未明「赤い蝋燭と人魚」
ルイス・バジェット「著者謹呈」
- 作者: 文藝春秋,文芸春秋=
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/02/07
- メディア: 文庫
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