宇宙に信号を送ったら返信があった!という中国のSF。SFも中国文学もあまり読まないので私の感想が適したものかどうかはわからないが、そもそも荒唐無稽な話を、現代中国史や物理学を織り交ぜて読者をしてなんとなく理解させてしまう程度に説得力を持たせているのはすごいのかな。少なくとも新鮮ではあった。ネタばらしとも言える三体側のくだりは、宇宙人から合理的な説明をされるとは思っていなかったこともあって逆に興醒めというか、そこまできっちり説明しなくても良いような気もする。オバケにその存在を証明されたところで納得はできない。
このあと2冊3冊と続きがあって、続くにしてももう少し良い形にしてほしかったというのが正直なところ。一冊読み終えて、ここで終わりかよ!と思ったのは私だけではないはずである。