知の武装~救国のインテリジェンス 

世界の「解読法」、教えます。
ニュースを鵜呑みにしていては、その「深層」はつかめない。激動の世界を生き抜くには、知性〈インテリジェンス〉が必要だ――
東京五輪と舞台ウラ、金正恩の本音、プーチンの「倍返し」、安倍首相の「誤解」、CIAの内側など、最新国際情勢から諜報の基礎まで、「プロの読み」で徹底解説!

佐藤優と手嶋龍一の対談をまとめた新書。外務省では創価学会員のリストがあるらしい。究極の選択でどちらを選ぶかというところには興味があったが、政府でも考えているというのは心強い。
「孤高の露探ー石光正清」では、明治から大正にかけて諜報活動に従事した石光正清についての話があった。この人については全く知らなかったが、『坂の上の雲』の主人公になってもおかしくない、ボーン・トゥー・ビー・スパイという感じの経歴である。私費でロシアのブラゴヴェシチェンスクというところに留学してそのまま情報を探り続けたらしい。
ちょうどこの本を読んだ後に、以前から気になっていた祖父の自伝原稿を読んだのだけども、祖父が最初に派兵された場所が満州で、川を挟んでブラゴヴェシチェンスクが見える、と書いてあってちょっと鳥肌が立った。シンクロニシティーである。ちなみに祖父はその後すぐに内地に戻され、神奈川かどこかの電信学校?に通った後、陸軍中野学校に入った様子。戦中から戦後にかけての話がリアルでした。

知の武装: 救国のインテリジェンス (新潮新書 551)

知の武装: 救国のインテリジェンス (新潮新書 551)