オーストラリア人の冒険小説@ボンベイ。刑務所からの脱走、スラムでの生活、ギャングへの仲間入り、薬物中毒、アフガニスタンでの戦争など、とにかくエピソードが盛り沢山であった。波乱万丈。七転八倒。一日一善。
全体に過去の話を主人公が振り返る形で話が進むが、主人公の現在位置が最後までよくわからなかったのが少し気持ち悪い。また気持ち悪いと言えば主人公の詩的というか叙情あふるる自己陶酔が、作品にみずみずしい気持ち悪さを添えていた。ただそれを少し我慢できればインドについて知る手がかりを得ることができる。
インドと言えばボリウッド映画的な登場人物であったインド人ガイド、プラバカルがさっくり死んでしまったのは、読む気をなくさせた。彼がいなくなってからの後半は主人公のハードボイルド気分が中和されないので読むのが少しきつかった。
おすすめするほどではないけども、つまらなくもないという気分。
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