「完全無欠、逃げ場なし」と帯に書いてあった小野不由美の長編ホラー小説。
あんまり怖くない、と言ってしまうと身も蓋も無いのだが、最初に感じた正直な感想。ただ怖い怖くないというより、一つの村が無くなっていく様子を微に入り細を穿ち、これでもかと言わんばかりに描ききっているのがすごい。
この作品で重要なのは、村という閉ざされ孤立した社会を描くこと、ひいては村社会を形成する人間たち、それから村の外の人間たちの無関心さを描くことにあるのかな。あ、それで怖いのかな。それなら怖いわ。
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