毒ガス発生!

うちのお店では車のバッテリーを販売している。マー人はエンジンを切ってもラジオだけはつけっぱなしにしたり、やたらと低速運転をしたりとバッテリーにやさしくない運転をする人が多いので売れ筋商品となっている。バッテリーは輸入される時点では中身は空っぽで、販売時には中に硫酸を薄めた希硫酸を入れないと電気が発生しないので、バッテリーとは別に希硫酸を仕入れる必要がある。これが通常Battery Acidと呼ばれている。
で、今日。マネージャーが「中国語できる?」と聞いてきた。もちろんできないのでその旨を伝えたが、どうやらマネージャーが仲良くしている某所よりBattery Acidを安く買ってきて、これが硫酸なのか希硫酸なのかわからない。入れ物には中国語でラベルが貼ってあるので見てほしいという。なんという無茶振り。そういう大事なことは聞いてきてほしい。とにかく従業員には中身がはっきりしないからまだ使うな、と言ってあるという。
まあとりあえず見に行きますか、と外に出て倉庫へ向かうと、なんだか臭い。従業員たちも顔をしかめている。これはもしや、と件のBattery Acidへ急ぐと、案の定モレーン(従業員の一人。髪の毛が鳥の巣のようにモジャモジャしている。)が問題のBattery Acidをバッテリーに注いだ後だった。お前は硫化水素自殺という言葉を知らんのか!と思ったけれどもマー人がそんなことを知ってるはずもない。ということで調べるまでもなく硫酸であることが判明。危うく大きな事故になるところだったが、幸いモレーンはちょっとグッタリしている程度だったので、バーカと声をかけておしまい。
さて、このお話で一番(頭が)悪かったのは誰でしょうか?