エッジウェア卿の死

ポアロの時代は第一次世界大戦が終ったあたり、人によってはパクス・ブリタニカを偲んだりするけれども実は大戦に挟まれた平和な時代。人々はしっかりと階級分けされ、上流階級に生まれれば額に汗して働く必要はなく、遺産の利子で食べていけるという世界。日本でいうと大正末期で、そういえばなんとなくそのような気がするから不思議である。ちょうどアメリカが一等国になりかけている頃でもある。ポアロ作品を読む上ではそのような背景もわかっているとより楽しめる、というか理解しやすい。まあこれはポアロに限った話ではないけれども。