ネタバレを含みます『アメイジング・スパイダーマン2』

監督:マーク・ウェブ(2014 米)
出演:アンドリュー・ガーフィールドエマ・ストーンデイン・デハーンコルム・フィオールフェリシティ・ジョーンズポール・ジアマッティサリー・フィールド

 スパイダーマンとしてニューヨークの平和を守り、グウェン(エマ・ストーン)との関係も好調なピーター(アンドリュー・ガーフィールド)。だが、旧友のハリー・オズボーン(デイン・デハーン)がニューヨークに戻ってきたのを機に、充足していた生活が微妙に変化していく。そんな折、サイ型パワードスーツを装着したライノ(ポール・ジアマッティ)、人間発電機エレクトロ(ジェイミー・フォックス)という敵が出現。苦闘を強いられる中、追い打ちをかけるように怪人グリーン・ゴブリンとなったハリーが襲い掛かってくる。(Yahoo!映画より)


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 『スパイダーマン・ノーウェイ・ホーム』を見た人には周知のことだが、『アメイジングスパイダーマン』のヒロインは死ぬ。そして1作目で死ななかったんだから2作目で死んでしまうことは確実だったのだが、うちの息子はそれを知らなかった(もしくは考えていなかった)のか、ヒロインが死んだところでギャン泣きしてしまった。感情移入しすぎである。ちなみに彼は『バック・トゥー・ザ・フューチャー』でドクがテロリストに撃たれたシーンでもギャン泣きしていた。子供に見せる映画を選ぶのが難しい所以である。

 さてヒロインが死んでしまうヒーロー映画というのも珍しいようだが、その原因はもちろん主人公にある。本作のピーター・パーカーは例によっていろいろと悩み、その挙句に彼女を大事にすることを誓うが、大事に思うあまりNYを離れるヒロインを追ってロンドンへ行く宣言をしてしまうのである。能動的に守る対象を変えようとするヒーロー。ヒロインはヒーローの思いつきにより死ななければならなかったと言っても過言ではない。まさにアメイジング

 ちなみにこの後の『アメイジングスパイダーマン』シリーズは4作目まで予定されていたらしいが、現在に至るまで続編は作られていない。これはマーベル映画の権利を持つディズニーと、マーベルが破産しそうな時に映画化の権利を買ったソニー、両者の手打ちによってスパイダーマンMCU映画への参加が決まったためであると言われている。『アメイジング』陣営というのがあるとすれば、ヒロインの死を乗り越えてこれから盛り返すところだっただろうに、その機会が失われたのはちょっと可哀そうな気もする。