229分見てなお謎が残る『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』

監督・脚本:セルジオ・レオーネ1984 米)
出演:ロバート・デ・ニーロジェームズ・ウッズエリザベス・マクガヴァンジョー・ペシジェニファー・コネリー

1920年代のニューヨーク。ユダヤ系移民の子、ヌードルスはある日、仲間たちと酔っ払いから財布を抜き取ろうとするが、一人の少年にそれを阻まれる。その少年はブロンクスからやってきたマックスといった。ヌードルスとマックスは最初こそいがみ合うものの、やがては友情で結ばれていく。ヌードルスは仲間を殺された腹いせで殺人を犯し、刑務所へ…。出所したヌードルスを待っていたのは勢力を広げたマックス達だった。禁酒法を利用して次々と犯罪行為に身を染めていく青年たちは、束の間の栄光を味わう。しかし、彼らの挫折は思わぬところで待ち受けていた。それは禁酒法の終演であった。そして、マックスは壮大な計画をヌードルスに打ち明ける…。
やがて時が流れ、老け込んだヌードルスは、再びニューヨークに戻ってくる。彼の元に一通の手紙が届いたのだ。かつての面影をわずかに残すほどしかなかった老人を、再び呼び戻した人物とは、一体誰なのか。(Wikipediaより)


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 久しぶりに再見。内容はほとんど忘れていたので楽しく見ることができたが、いろいろと謎が多い映画である。今回見たのは229分の完全版で、前半で一つ一つのエピソードを丁寧に描いているので長い。とりわけカメラを引きながら人々がうごめく姿を映した場面がやたらと長く、たくさんの人や物で埋め尽くされた画面は圧倒的、でも長い。そのくせ後半の謎解きの部分はかなり省略されていて理解が追いつかないうちに終わってしまった感がある。

 一般的には最大の謎は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』と検索するとその後に『ニコニコ』と出てくるくらいなので、エンディング時のヌードルスの笑顔だろう。だが私にはそれよりもマックスの告白が謎だった。死んだふりならそれはそれで良いんだけど、なんというか今まで彼の秘密が露呈しなかったことも、ヌードルスが気づいていなかったことも、まあ映画でそのように言われてるんだからそうなんだろうけども、ちょっと都合が良すぎないかなと。前半が良かっただけにもう少し説得力のある結末であってほしかったというのが正直なところ。まあそれを差し引いても見て損はない映画ではある。