満願

米澤穂信のミステリ短編集。読者をミスリードさせて結末で引っくり返すタイプ。どれもきれいにどんでん返しが決まっているが、さらりとしているのでパンチが弱く感じた。盛り上がりに欠けるというか。
ただ『関守』だけは十分恐かった。落ちが読めてもまだ怖いというか。火曜サスペンスに一つだけ世にも奇妙な物語が混ざっていたような、出久根達郎の短編小説のような感じ。
満願 (新潮文庫)

満願 (新潮文庫)