戦国時代近畿地方に覇を唱えた三好一族について。
その頂点である三好長慶は、室町幕府の陪臣としてデビューしてのし上がってきたわりに、その機会を得ながらも天下を簒奪するまでにいかない、いまいち思い切りの悪い、流されやすいトップというイメージがあったのだけれども、それは裏を返せば当時は下克上のはしりではあったけどもそれ相応の呪縛というか、既存の体制を覆すことが言うほど簡単なことではなかったことの証なのである。
堺に一時的に幕府に相当する機関が存在していた、というのもなかなか興味深い話である。あと意外だったのは篠原長房の高い評価。
- 作者: 今谷明
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2007/04
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (12件) を見る