偽書「武功夜話」の研究

台風で壊れた土蔵から出てきたという登場からして胡散臭い書物「武功夜話」は、信長・秀吉に仕えた前野家の聞き書きという設定で書かれた偽書に違いない!という本。秀吉の墨俣一夜城(「武功夜話」はこの辺について詳しく書いてある)の記述は築城術からしておかしい!というくだりは面白く読めたが、後半にきて間違いを指摘してばかりで(偽りを証明するんだから当然なのだが)食傷気味な上に文章が崩れてきて読みづらい、と思ったら後半を書いているのは雑賀衆にうるさい鈴木なんとか氏の手になるもので、この人の文章は前にも似たようなことを思ったのだった。

偽書『武功夜話』の研究 (新書y)

偽書『武功夜話』の研究 (新書y)