立腹帖

立腹帖―内田百けん集成〈2〉 (ちくま文庫)

立腹帖―内田百けん集成〈2〉 (ちくま文庫)

随筆は著者の人となりがよくわかるので好き。ということで前々から読んでみようと思っていた内田百輭の随筆を読んでみた。書評を書こうと思ったら巻末の解説に私の書きたいことがうまくまとまっていたが、それを読んでくださいというのもいただけないので私なりに思ったことを書いてみる。
話は鉄道だけではないのだが、常に鉄道の話が絡んでくる。私は鉄道のことは寡聞にしてよく知らないが、この人が鉄道が大好きなのはイヤというほどわかった。その上、大人なら黙して語らずというようなことや、偽らざる心境が書かれている。いい意味で子供のような人である。
汽車の話がやけに多いと思ったら汽車にまつわる話を集めた随筆集だった。