世界初の痛風エッセイ集『痛風の朝』

 痛風にかかった自らを「ツーファー」と呼び、プリン体の多そうな食べ物を食べたら「Tポイントがたまった」と自嘲する者たちの魂の叫びを集めた、世界初の痛風エッセイ集。読むだけでTポイントがたまりそう。
 いろいろと集めた割に書いてあることは「痛い」「なんでオレが」「痛風の扱いが軽い」の三点に尽きる。どんなに痛くても生命に支障を来さないので、その扱いは軽くならざるを得ない。そもそもこんな本が出ている時点で著者側も痛風を軽く扱っている証拠である。
 とはいえ、尿酸値は山よりも高く、不健康には些かの覚えある私自身も発症しないとは限らない。というよりむしろ予備軍である。私も自分が発症した時に同じように笑い飛ばすことができるだろうか。あまり自信はない。