知の編集術

編集術をまとめた新書。
面白かったのは、全て同じプロットで作品を作るというジョージ・ルーカスの話。もっともかれが監督した作品なんてスター・ウォーズ以外ではアメリカン・グラフィティくらいしか知らないので全て、というのは嘘ではないにしても誇張ではあるかもしれない。
それはともかく、その同じプロットというのは、

  • 弱者が主人公
  • 主人公は見た目では真価のわからないものの手助けを借りて敵に立ち向かう
  • 一度は破れるものの二度目に破る

というもので、どこにでもある話ではある。
スターウォーズはあちこちの神話から話を借りているというのも有名な話なのでさもありなんとは思うのだが、一方で黒澤明の「隠し砦の三悪人」のパクリであるというのも有名な話である。
また先日、ハルカとドラえもんの「のび太の魔界大冒険」を見ていたら、これもジョージ・ルーカスのプロットに通じるものがあったので驚いた。しかし考えてみればこれは桃太郎だって通じるものはある(桃太郎は敗れないけども)ので、かなり普遍的な形なんだろう。物語の原型が神話の時点でかなり出揃っているのだとしたら面白い話だ。

知の編集術 (講談社現代新書)

知の編集術 (講談社現代新書)