フーフー

怪我の話が出たので、現地の医療の話。国営病院はアメリカからの援助があるので費用は基本的に全部5ドル、だった気がするが定かではない。風邪でも骨折手術でも同じ。外国人は10ドルくらいだったような。現地の病院で治せない場合はフィリピンに送られて入院・手術。これは無料。過剰な福祉が人を堕落させる見本のような国である。しかしアメリカは最近この援助を打ち切ろうとしているようなので、今後は少しはお金を取るようになるのかもしれない。
他に民間療法で治す場合もある。怪しげな葉っぱをすりつぶして患部に貼るとか、オイルを塗ってマッサージ(マー人の発音だと「マッチャージ」)とか。ハルカの乾燥肌は薬用ココナツオイルのようなもので良くなったし、従業員が手を怪我したときも病院では「指切断」と言われたものが葉っぱをあてていたら治った、ということもあるのでなかなかバカにできない。ただやはり必ずしも効くとは限らないようで、隊員さんから聞いた話では、某隊員さんが離島にいた時、足にボイル(現地の病気の一つででっかい吹き出物のようなもの。大きいものだと直径5センチぐらいになる。発熱を伴う上、すごく痛いらしい。)ができてしまったので病院に行ったところ、薬をもらった。さらに医者曰く「あとで彼が家に行くから」。なんのことかわからないが家で待っていたら、若い男の子が家にやってきて患部をフーフー吹いてくれた。マー人によると彼の「フーフー」はすごく効くらしいので、何日か続けてみたのだが足はさらに腫れ上がりサンダルも履けなくなったという。結局「フーフー」は中止。そんな怪しい民間療法も、まだ存在しているらしい。