ダニエル・クレイグ版007の最終作『007/ノー・タイム・トゥー・ダイ』

監督:キャリー・ジョージ・フクナガ(2021 英=米)
出演:ダニエル・クレイグラミ・マレック、レア・セドゥ、ラシャーナ・リンチ、ベン・ウィショーナオミ・ハリス、ビリー・マグヌッセン、アナ・デ・アルマス、デヴィッド・デンシックロリー・キニア、ダリ・ベンサーラ、ジェフリー・ライトクリストフ・ヴァルツレイフ・ファインズ

 諜報(ちょうほう)員の仕事から離れて、リタイア後の生活の場をジャマイカに移した007ことジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、平穏な毎日を過ごしていた。ある日、旧友のCIAエージェント、フェリックス・ライターが訪ねてくる。彼から誘拐された科学者の救出を頼まれたボンドは、そのミッションを引き受ける。(Yahoo!映画より)


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 ダニエル・クレイグジェームス・ボンドを演じるシリーズの最終作。長くて複雑で、肝心のナノマシンの説明もいまいちすっきりしないが、敵役(ラミ・マレック)の日本かぶれが面白かったのでどうでも良くなった。本気の日本大好き(でも誤解に基づく)外国人というのはいつの時代もほほえましいものである。思えば初代ボンドも日本人と偽装結婚したりしているので、日本かぶれは007の伝統の一つと言えるのかもしれない。

 令和のボンドにおいては日本かぶれはジェームス・ボンドではなく敵役の担当だが、ボンドも付き合いで土下座したりする。そして土下座からのQがくれた腕時計型秘密兵器が炸裂するのかと思いきや、そうはならずすんなり敵を逃しているのがなんとものんびりしていて良い。まさか最終作でこんなにほっこりさせに来るとは思わなかったが、思えばダニエル・クレイグジェームス・ボンドはいつも過剰なまでの男臭さの中に笑えるか笑えないかギリギリの冗談をぶっこんでくることが多かったので、最終作にふさわしかったと言えなくもないか。ボンドガールは華やかさに欠ける気もしたがかわりにアナ・デ・アルマスが可愛かったので吉。オススメ。