監督・脚本:ジム・ジャームッシュ(2013 米)
出演:トム・ヒドルストン、ティルダ・スウィントン、ミア・ワシコウスカ、ジョン・ハート他
吸血鬼のアダム(トム・ヒドルストン)はギターをはじめ弦楽器なら何でも自在に弾きこなすミュージシャンとしてアンダーグラウンド・ミュージック・シーンで活躍している。
しかしここ近年の自己破滅的な人間たちの振る舞いにアダムは抑鬱を抱えていた。そんなとき恋人イヴ(ティルダ・スウィントン)がデトロイトに住む彼の元を訪れる。
もちろん、彼女も吸血鬼で2人は何世紀も愛し合い、生き続けてきた。久々の再会もつかの間、イヴの破天荒な妹エヴァ(ミア・ワシコウスカ)が突然2人に会いにやってきて3人の運命は、ゆっくりと変わり始める・・・。
何か起こりそうで何も起こさない。雰囲気番長。こいつに翼をつければ月まで飛んでくぜ、のセリフで有名なジム・ジャームッシュ監督が送るヴァンパイア・ストーリー。
吸血鬼だからといって特別なことはあまり起こらない。むしろ日常。メカ好きだったりiPhone使いこなしていたり我儘だったりお姉さんだったりする吸血鬼はひどく人間臭く見える。特にミュージシャンとして生活するアダム、彼のギターの好みの渋さ、アーティストっぽさは世の(人間の)クリエイターを代表しているようなところがあるので、監督の気持ちを代弁させているのかもしれない。きっとそうだ。 スプロ欲しい。