レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

監督:ブラッド・シルバーリング(2004 米)
出演:ジム・キャリー
内容:ヴァイオレット、クラウス、サニーのボードレール家の子供たちが、ある日、自宅が全焼し、両親が亡くなったとの知らせを受ける。身元引受人のオラフ伯爵は、遺産目当てに彼らを暗殺しようと企てる。それから彼らの身の上には、信じられないような不幸な出来事が次々と降り掛かるのだった。
誰かにもらったDVD。
私にとってジム・キャリーは「エース・ベンチュラ」で突然現れたよくわからないコメディアンというイメージで、おそらく出演作をちゃんと見るのはこれが初めてだが、想像していた通りの過剰な感じ。それが彼に求められるものだろうから仕方のないことではあるけども、面白くない冗談を絶え間なく聞かされるようで見ていてつらい。私の好みではないというだけなのだろうけど。
お話自体はいつの時代の話かよくわからない。一種のおとぎ話には違いないのだが、なぜオラフ伯爵が「伯爵」なのか、自称なのか他称なのか、後見人たちは何のグループなのか、そもそもなぜオラフ伯爵が後見人なのか、湖を渡る際の外輪船の羽根のつき方がおかしいのにまっすぐ進めるのはなぜなのかとか、全体に説得力がないので引き込まれない。映画にするならそういった細部をはっきりさせれば面白いのに、子供向けのおとぎ話と手を抜いたのか、すごくもったいなく感じた。エンディングの音楽は良かったので、あの世界観で手を抜かなければいいのになあ。