チャップリンの殺人狂時代

監督・脚本・出演:チャールズ・チャップリン(1947 米)
内容:家族のための殺人を続ける男。
チャップリンの作品の中ではシリアスな話で、30年勤めた銀行を解雇された男が裕福な女性に狙いをつけて金銭目的の殺人を続けるが、悪運尽きて最後には処刑されるまでを描いた作品。主人公の凶行の理由は家庭のためであり、このため殺人をビジネスと割り切っているが、途中行きずりの女性に毒薬の効果を試そうとしながらも自分と似た境遇に置かれていることを知るやいなや予定を変更したりしているのは、主人公にとって殺人は飽くまでも目的のための手段であることを強調したかったのかもしれない。結局この作品は「一人の殺害は犯罪者を生み、百万の殺害は英雄を生む」という台詞を言いたかったがために作られたようで、今(当時)の社会を見ていると真っ当な目的のためであれば手段は正当化されるのではないか(反語:いや決してそのようなことはない)という平和主義者であるチャップリンらしい皮肉。
[asin:B000LZ6FJY:detail]