骨董市の歩き方・補足

追加事項をいくつか。
骨董品を買うにあたって一番の問題とされるのはモノの真贋で、骨董品を敬遠するお客さんは騙されるんじゃないか?と心配されるようです。で、実際のところはどうなのかといいますと、やはり贋物を売る業者はいます。この点は先に述べたように、お金を出す当人が良いと思えば良いのですが、贋物を本物といって売る場合には問題です。
これに対応するには真贋を見分ける術を身につけるか、または全て贋物だと思った上で購入するしかないわけです。こうなるとやはり素人に骨董品は難しいのか?ということになりますが、実はそんなこともなく。贋物はそもそも高価でないと意味がないので、1〜2万円以下のものしか買わないのであればモノの真贋は大して関係ないのです。また高価なものでも例えば時計やカメラ、陶器などはメーカーやブランド、デザインからある程度自分で調べられますし、古い銀製品はホールマークという製造場所から年代まで特定できる印がついています。こういったいろいろな角度からモノを見ることで、ほとんど贋物に引っ掛かることはなくなるのですね。そういう意味でも、やはり自分の中での価値とモノの値段が釣り合えばそれは買いということでしょう。
もっとも高価なものの場合は話が別で、高価であればあるほど贋物作りのコストをかけてくるので、素人だろうと玄人だろうと騙されてしまうものもあります。美術館ですら騙されることはあるので、これはまあ仕方ないといいますか、あまり縁がない話。
その他注意点というか、知ってると得するかもしれない話。
アラモノと呼ばれる全く骨董品でないようなものを売る店もあり、こういう店の多い骨董市は怪しい業者が多いので気をつけましょう。
中国製の陶磁器は100年以上前のものは国外持ち出し禁止になっているので、日本の骨董市で売ってるような数十万円程度のものはほとんど贋物。ちなみに本物は器の裏に蝋で製造年を刻印してあります。もちろん刻印なしの100年以上前のものが日本国内に全く存在しないこともないでしょうが、あるとすれば驚きの美術館価格でしょう。
お店の品物を手に取る時にお店の人に一声かけるだけでお店の対応は良くなります。
半可通は嫌われるだけでなく、大怪我の元。掘り出し物を見つけて儲けてやろうと思っても失敗することが多いので止して吉。