ウエディング・ベルを鳴らせ!

 監督・脚本:エミール・クストリッツァ(2007 塞=仏)
出演:ウロス・ミロヴァノヴィッチ、アレクサンダル・ベルチェク、マリヤ・ペトロニエヴィッチ他

ツァーネ(ウロス・ミロヴァノヴィッチ)は、セルビアの山奥の村で祖父(アレクサンダル・ベルチェク)とのどかな暮らしを楽しんでいた。ある日、祖父は突然孫に都会へ行って牛を売った代金で3つの約束を果たせと命じる。1つ目は聖ニコラスのイコンを買うこと、2つ目は自分用のお土産を買うこと、そして3つ目は何と嫁を見つけることだった。(Yahoo!映画より)

 エミール・クストリッツァの政治的メッセージ無しの映画。久しぶりに再見。田舎の少年が街に出て嫁をつかまえて村に帰ってくるおとぎ話。西洋にこういう嫁取りからのハッピーエンドのお話が多いのはキリスト教を元にした個人の確立というのが根底にあるからで、翻って我が国はハッピーエンドの話自体が少なく、嫁取り→別れ→もののあわれを感じる話が多いという。ところ変われば話の捉え方も変わるのでしょうな。
 主人公ツァーネ、ヒロインのヤスナを始め登場人物が皆魅力的で良い。特に頭突きで売春宿を破壊する祖父の友人の孫兄弟が最高。『アンダーグラウンド』のクロもそうだったが、こういう強烈なキャラクターはどこから生まれてくるんだろうか。とぼけたところも含めて印象が強い。不思議ですらある。オススメ。

ウェディング・ベルを鳴らせ! [DVD]

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  • 出版社/メーカー: NIKKATSU CORPORATION(NK)(D)
  • 発売日: 2010/01/29
  • メディア: DVD