マチコ・ワタナーベ

中野は路地が多い。住人はその狭さのせいで自宅の敷地内だと錯覚するのか、また実際に敷地内なのか、植木を並べることが多いようだ。また打ち水がしてあるせいか日陰になりやすいせいかわからないが涼しくていい。どちらにしろ車が通らないのが好き。
東京の路地は京都とちがって畦道の名残(たぶん)なのでくねくね、というより変な曲がり方をしていたり急に道がなくなったりして、知らない道だと正に迷い道フラフラ。しかし知っている道は秘密の通路のようで通るときの気分がいい。都会らしくするための区画整理なんてクソ喰らってな、だ。