何かで「ミーハー」という言葉を読んで、気になって調べてみた。意味を知らないほど若いわけではないが、語源を知らなかったので。そして驚いた。
ミーハーとは、1927年(昭和2年)に公開された松竹映画『稚児の剣法』でデビューした林長二郎(後の長谷川一夫)のファンのために作られた言葉である[6]。松竹は林のデビューに当たり、当時で二万円という巨費を投入してこの美貌の俳優を売り出した。林はたちまち若い女性の間で大人気となり、彼女らが好きな「みつまめ」と「はやし長二郎大好き人間」を揶揄してできたキャッチフレーズが「ミーハー」だった[7]。
昭和2年。みつまめ。長谷川一夫。いろいろとすごい。
とかく戦前の日本は暗い時代のように思われがちだが、こんな言葉を作り出す時代が暗いはずがない。これだけでも戦後教育が自虐的な見方を植えつけた証拠になるのではないかな。ならないかな。なると思うがなあ。