宣教師という当時のヨーロッパの知識人から見た戦国時代の日本を描いた「日本史」のダイジェスト版。
フロイスと言えば信長・秀吉の近くにいた人ということで前前から読みたいと思っていたが、概ね期待通りの内容だった。「冗漫に過ぎる」という理由で当時の出版が見送られた書物であるということだが、裏を返せばそれだけ詳細に見聞したということであり、そういう人がたまたま来日していたことは幸運というより外ない。ただそういう文章であったがゆえに全てを掲載することは難しいかもしれないが、それにしても(前略)(中略)(後略)が多く、只でさえキリスト教万歳の香りが漂う論調であるのにさらに著者の思惑通りに改められているように思えてしまうのは残念なところ。
- 作者: 川崎桃太
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 文庫
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