骨董市の歩き方

眠い。途方も無く眠いのでこの時間を使って骨董市の歩き方をレクチャーさせていただきます。
まずそもそも骨董品とはそのほとんどが誰かが使い古した古物ですから神経質な向きにはそもそも向いてません。また骨董品の値段は商品の相場と店主の気まぐれで決まります。これが不当に高い場合もありますが、それは店それぞれの都合(仕入が高かった、経費がかかった、暴利を貧りたい等々)があるので、高いと思ったら買わなければ良いだけの話です。定価が決まっていないと気持ち悪いという向きに敢えては勧めません。また中には贋物も混ざっているかもしれませんが、要は気に入った品物に対して自分が支払える金額と値札の額が釣り合えば、それは買うべきものということになると思います。
まあこんな話よりも安く買うコツとかの方が需要がありそうなのでそういう話をしましょう。ちなみに和モノはよくわからんので、西洋骨董に限ります。
まずお店の人と仲良くなる方法。これはまあ単純に商品を買えば仲良くなれますが、話し掛けるだけでも効果はあります。基本的にお店の人は商品知識豊富ですからいろいろ教えてもらうつもりで話を聞くと良いでしょう。ちなみに半可通は嫌われますので控え目な態度で臨みましょう。私の場合は商品知識がほとんどないので相槌のみで客をかわしてます。
それから値切り方。よく商品のアラを探して安くしようとしたり、他の店の方が安い、という人がいますがこれはいただけません。骨董屋は道楽半分でやってる人が多いので、「じゃ売らない」という人も中には存在します(うちの社長がそうでした)。骨董屋も人の子ですから、そこはむしろ商品を褒め、お店を褒めた方が安くなることが多いはずです。実に商品がきれいだとかなかなかないとか他の店より趣味が良いとか心ない言葉を並べた後、正直にいくらにしてくれたら買う、と値札より二割程度安い、区切りの良い金額を言ってみましょう。多分OKが出ます。その金額が無理でも少しぐらいは勉強してくれるでしょう。北風より太陽と心得ましょう。
また先にも述べましたが一度買った店でもう一度買えば安くしてくれる可能性はぐっと上がります。ほとんどの骨董屋にとって顧客リストはその店の財産ですから、セールや何かのDM送ってくれ、と連絡先と欲しいものを知らせておくと次回以降商品を探してくれたり安くしてくれたりといいこと尽くめです。また値引きしてくれる可能性としてはデパートの催事<<<(越えられない壁)<<<骨董市<店の順番に高くなります。これはデパートでは出店料+売上に対する歩合が、骨董市では出店料が経費に加算されるためです。単純な話ですがこれだけでも一割程度は安くなります。
ここまで書いたらお蔭様で間もなく閉場時刻なので本日のレクチャーはこれにて終了。ご静聴有難うございました。