既存の何かを変えようとするなら代案を出してほしいという話

 どこかの野党の話ではなく、仕事の話。
 お店をやっていると、いやお店のことだけではなく全ての仕事であることだろうけども、他のスタッフから「これはこうした方が良いんじゃないですかねー?」という提案をもらうことがある。南の島に暮らして10年を超えたあたりから『普通』ということに自信が無くなってきているので、こういう提案は大歓迎である。
 ただ大抵の場合、世にあるものにはそれなりの理由がある。たとえお店の陳列がつまらなく見えるとしても、それは電源の位置とか、他の商品との関係とか、備品の数とか、いろんな条件と試行錯誤の結果なので、何かしら納得できるものを提示してもらわないと、軽軽に変更はできない。
 文字にしてみるとごく当たり前のことだが、提案する側はそこまで考えていないのか、「これがこうなってるのは~」と説明すると、すぐに提案を引っ込めてしまったりする。そこは打ち破れよ。若さで。実はよく考えたら以前とは条件が変わっていたとか、既存の理由が大したことなかったとかいうこともないではないんだから。
 こういうことは与党と野党(前のやり方と新しいやり方でも、緒方と佐々岡でも、大山のぶ代水田わさびでも、なんでも可)の例を出すまでも無く、おそらくよくある話である。だから守旧派は改革派の提案を無碍にせず、変化の機会と思って検討だけでもするべきなのである。改革派は無暗に変化を迫る前に理由と原因を調べるべきなのである。タイトルからズレた話になったが、これはなんでこうなんだろう?という問いは重要よね、という話。