イエスタデイ

監督:ダニー・ボイル(2019 英)
出演:ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズケイト・マッキノンエド・シーラン他

イギリスの海辺の町に暮らすシンガー・ソングライターのジャック(ヒメーシュ・パテル)は、幼なじみで親友のエリー(リリー・ジェームズ)に支えられてきたが全く売れず、夢を諦めようとしていた。ある日ジャックは、停電が原因で交通事故に遭遇。昏睡(こんすい)状態から目覚めると、この世には「ザ・ビートルズ」がいないことになっていた。(Yahoo!映画より)

 


映画『イエスタデイ』予告

 もしビートルズが存在しなかったら?という設定のみで突っ走った映画。オアシスやコカ・コーラ*1など、ビートルズに関係あるもの、またその他(関係しないと思われるもの)にも存在しないものがあるのは良かった。もっともその辺の消えた理由について説明は特にない。そういう映画ではないからそこは良し。
 説明がないと言えば、エリーがパッとしない主人公のマネージャーをしていることについても説明が少ない。エリーはジェニファー・ジェイソン・リーそっくりの美人だし、釣り合わなさ過ぎて裏に何かあるのかと思って見てしまった。幼馴染でそれなりにエピソードもあったので、もう少し早く説明してくれていたら座りの悪い気持ちにならずに済んだかもしれない。
 物語は名曲「Yesterday」の歌詞を地で行くようになっていて、歌詞では「昨日に戻れたらいいのになあ」となっているところ、ジョンに会えたのがターニングポイントとなったのか、主人公は彼女のもとに戻ってハッピーエンドとなる。現在(Yesterdayに対してTodayとなっていた)のエピソード内の主人公は、浮ついた世界から現実に戻ったせいか、いくらか落ち着いていたように見えた。
 エド・シーランは、おそらくビートルズ好きなんだろうと思わせる感じで好感が持てた。特に主人公のお父さんとの絡みが面白かった。主人公だけが面白くないんだよなあ。インド系を主人公にしたのは何故だろう?華がない彼と、それでも人気者になってしまうビートルズの偉大さの対比?そんな失礼なことはしないか。ビートルズは白人なんだし、白人のままでいいのに。有色人種への配慮ということもないと思うが、一人だけ浮いてるように見える。にもかかわらずそれでも彼にした理由は何なのか。気になる。
 以上気になる点を先に述べたら結構長くなった。音楽ネタの真打ともいえるビートルズで、監督はダニー・ボイルで、ということを考えると期待値が高くなってしまうのはやむを得ない。が、ビートルズ好きならちゃんと楽しめる映画であることは間違いない。エリー可愛いし。

イエスタデイ ブルーレイ+DVD [Blu-ray]

イエスタデイ ブルーレイ+DVD [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/04/22
  • メディア: Blu-ray
 

 

*1:コカ・コーラビートルズの関係についてはあるのかないのかはっきりしないが、コカ・コーラ公式には関係あるようなことが書いてあったので、関係あるみたい。

ザ・ビートルズとコカ・コーラと伝説のクラブの知られざる歴史