星新一1001話を作った男

星新一についてのノンフィクション。
星新一と言えばショートショートの名手として知られているが、星製薬の御曹司であったことでも有名である。星製薬関連の話は星新一のエッセイを読んでいてもあまり出てこない。かわりに父・星一についてはよく出てくる。星新一の本名である「親一」も星一の考えた「親切第一」からきている、とか。なので星製薬関連の話は面白かったが、それ以外はエッセイに書いてあることの繰り返し。その割に上下巻あって長い。また一部感傷的に過ぎるというか、著者の勝手な推測が目立つところがあったように思う。あ、異母兄弟の話は初耳だったか。
ちなみに星新一作品でおすすめは、エッセイだが「きまぐれ星のメモ」。くまのベアから父・一まで、あらゆる方面への興味関心事項について書いている。久しぶりに読むと少しエラそうな感じも受けるが、読む本が決まらない時に適当なところを開いて読むのにちょうど良い。
星新一〈上〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫)
 
星新一〈下〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫)
 
きまぐれ星のメモ (角川文庫)

きまぐれ星のメモ (角川文庫)

  • 作者:星 新一
  • 発売日: 2012/11/22
  • メディア: 文庫