監督・脚本・演出:クエンティン・タランティーノ (2019 米=英)
出演:レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、エミール・ハーシュ、マーガレット・クアリー、ティモシー・オリファント、オースティン・バトラー、ダコタ・ファニング、ブルース・ダーン、アル・パチーノ他
人気が落ちてきたドラマ俳優、リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は、映画俳優への転身に苦心している。彼に雇われた付き人兼スタントマンで親友のクリフ・ブース(ブラッド・ピット)は、そんなリックをサポートしてきた。ある時、映画監督のロマン・ポランスキーとその妻で女優のシャロン・テート(マーゴット・ロビー)がリックの家の隣に引っ越してくる。(Yahoo!映画より)
60年代から70年代のハリウッドというのは「夢と希望」のエンターテイメント作品から「反抗」のアメリカン・ニューシネマへと移行した時代。今回タランティーノ監督は自身が懐かしく感じるその60年代をよみがえらせ、1969年のシャロン・テート殺人事件の前後を描き直した。
好きなものを映像化させるのが映画監督であるとすれば、その点で全く手を抜かないタランティーノ監督は「ワンス・アポンタイム・イン・ハリウッド」でも素晴らしい映画監督である。「自分の好きなものはコレ!」「わかる人にだけわかればいい」というオタクっぷりが堂に入っている。きれいに言うと、60年代への愛情があふれている。過去の成功(西部劇)にしがみつく主人公リック・ダルトンが勝利を勝ち取るのも、マンソン・ファミリーがオーバーキルされるのも、60年代への愛情の発露と考えれば納得である。そのリック・ダルトンを演じていたのはレオナルド・ディカプリオで、自身を落ち目と考える元スターを熱演。現代の良識に逆らいまくったこの映画でオスカー取ったら面白いかもしれない。
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