歓楽通り

監督:パトリス・ルコント(2002 仏)
出演:パトリック・ティムシット、レティシア・カスタ他

娼館の中だけで育ってきたプチ=ルイ(パトリック・ティムシット)。ある日、彼の前に新人娼婦マリオン(レティシア・カスタス)が現れる。プチ=ルイは生涯をかけて彼女を幸せにする決心をするが、彼女は危険な恋の罠に落ちてしまう……。

 主人公プチ・ルイが幸せにしようとするマリアンがとにかくきれいなので見ていて飽きない。他の作品でもそうだがパトリス・ルコントは女性をきれいに見せる監督である。この作品では暗い場面で特にきれいだった。明るい所ではそうでもない。
ただそのきれいさは無駄ではなく、プチ・ルイの妄執に説得力を与えていて、寝取られ上等とまで言い切る無償の愛の対象として十分耐えうるものとなっている。ちなみにパトリス・ルコントはインタビュー(『歓楽通り』パトリス・ルコント監督合同取材「映画の中での儚さや悲しさは、よりロマンチックになるものなんです」)で、

一方方向の愛は、日常生活であったなら耐えられないことだと思います。『歓楽通り』は映画の世界であるということを、認識する必要があるでしょう。自分の実体験の中で、作中のような愛があるとしたならば、これはもう耐えられないことです。映画の世界と実生活は混同すべきではないし、別物だと思っています。

と語っているので、寝取られが好きなわけではなく、映画をロマンチックにしたいと考えてる結果そういう感じが多くなる様子。きれいな女性を見たい向きにおすすめ。

歓楽通り [DVD]

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