妻と別れて孤独な日々を送る会計士のウィリアム(ファブリス・ルキーニ)の事務所に、ある日、アンヌ(サンドリーヌ・ボネール)という名の美しい女性が訪ねてくる。彼女は前ぶれもなく自分の夫との私生活について赤裸々に語り始めるが、実は精神科医を訪ねるつもりが、ノックするドアを間違えてしまっていたのだった……。
うちあけ話を聞いて、初めとまどい、どうしてよいかわからなかった会計士が、次第に女性に魅了され、そのために少しずつ自分を変えようとする話。その努力は結実するかと思いきや引っくり返され、やはりだめかと思わせてはまた引っくり返される。この観客をもてあそぶ感じが好き。
主人公が女のうちあけ話をどこまで信頼できるのか?という点につきる話だが、ルコントはダメな中年男性にやさしいので、やさしい結末が用意されていた。オススメ。