ブルー・ジャスミン

監督・脚本:ウディ・アレン(2013 米)
出演:ケイト・ブランシェットアレック・ボールドウィンほか
内容:夫の破滅により無一文になった女が妹の家に転がり込む。
羽振りの良い夫のおかげで絵に描いたようなセレブであったジャスミンが、その夫の破滅のおかげで無一文になり、性格も髪の色も正反対の妹の家に転がり込む。住む場所からして西海岸と東海岸で正反対な二人がうまくやっていけるはずは無いのだが、なにか様子のおかしい姉を見た妹は、過去の諸諸の出来事を抑え込んでやさしく迎える。でもやっぱりなにかおかしい。ジャスミンがブルーな理由とは?
それぞれの過去が少しずつ明らかになるにつれ、現在のそれぞれの立ち居地もはっきりとなり、ジャスミンの息子が鍵となって全ての秘密が明らかになるのだが、とにかくジャスミンを演じたケイト・ブランシェットが凄い。怖い。さすがオスカー受賞は伊達じゃない!と思ってたらこの作品でも受賞したようです。ただ、一人で突出しすぎて他がついてこれず、ちょっと(ウディ・アレンにしては)バラバラになってしまった印象を受けた。本当はもっと、子供と再会キター!秘密でバーン!結末でドーン!と、くるはずだったんではないかな。
ウディ・アレン作品ということでいうと、皮肉な感じは『重罪と軽罪』にちょっと似ているとか、ヒスパニック系も出てて最近のアメリカっぽさを出してるのかなとか、やっぱりCastingはJuliet Taylorとか、安心できる部分もあるんだけども、全体を見渡すと満足できる域には達していない。予告編で見た次の作品は面白そうなので、『ミッドナイト・イン・パリ』のような作品だといいなあ。