出久根達郎の新書。日本人らしい種種の心配りをまとめた一冊。浜口梧陵、中谷宇吉郎、二宮尊徳、野口英世のパトロンたち、樋口一葉、一高校長たち、皇后美智子さま、の7つのエピソードを紹介している。
中でも二宮尊徳の話で、殿様からの荒廃した所領の立て直しを命じられた尊徳の応えて曰く、
おのれの収入を把握し、収入に応じた生活をする。当たり前のことだが、当たり前にできない人が多いのである。
(中略)
分相応とは、どういうことか。盆暮れの贈答、義理のつきあい、これらは自分ができる範囲で行う。できなければ、やめる。
まったくその通りで、マーシャル人に是非聞かせてあげたい話である。いやあんまりその通りなのでマーシャル人にこの話を実際にしてみた。してみたらその返事は「ああ、まったくその通りだ」と、私に$600ぐらい借金のある従業員が言っていた。
- 作者: 出久根達郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/09/01
- メディア: 単行本
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