バックマン家の人々

監督:ロン・ハワード(1989 米)
出演:スティーヴ・マーティンほか
内容:内向的な息子を抱えた長男夫婦(スティーヴ・マーティンメアリー・スティーンバージェン)、二人の問題児に悩む長女(ダイアン・ウィースト)、3歳の娘の英才教育にご執心の次女夫婦(リック・モラニス)、一獲千金を夢見て大人になれない次男(トム・ハルス)、そして彼らの父親(ジェイソン・ロバーズ)というアメリカの中流家庭バックマン一族の話。
今この顔触れで映画を作ったら制作費が大作になりそうだが、これはあくまでも80年代の地味な作品。
印象といえば、何度も見た作品である割に印象は薄く、個人的にスティーヴ・マーティンを見るべき映画だと思っていたのだが、久しぶりに見たらトム・ハルスの気持ち悪さが出ていて良かった。「アマデウス」の不快な笑い声でアカデミー賞にノミネートされた彼である。
原題はParenthood(親子関係)。意外と直球なタイトルであるが、披露されるエピソードもまた、男の子を扱いきれないシングルマザーとか、野球で取り戻す親子関係とか、ど真ん中の直球である。アメリカ人の最大公約数的ホームドラマというか。80年代ハリウッド映画は、こういった作品がそれなりに面白かった。「メイフィールドの怪人」とか。
最近こういう作品は減ったように思うのだけども、そもそも日本にいないのであてにならない印象ではある。そもそもそういう作品はそんなに好きではないから構わない話ではあるが、万人受けする家庭的な映画が廃れたというのはワスプがマイノリティになったのと関係あるのかな。